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草思社のblog

ノンフィクション書籍を中心とする出版社・草思社のブログ。

カマキリブームが来るかもしれないと海野さんは言う

自然科学

世界のカマキリ観察図鑑

海野和男 著

 昆虫写真家として高名な海野和男さんですが、昆虫の中でもカマキリが大好きです。カマキリのどこが面白いのかと聞くと、「会話ができるから」という答えが返ってきました。カマキリは人間が近づいてもほかの昆虫のように一目散に逃げたりはしません。振り向いてカマを上げ、羽を広げて威嚇の姿勢をとることが多く、指でちょっかいを出すと向かってきたりします。指をあちこち動かして会話のような遊びをすることができます。これは肉食性で天性のハンターであるカマキリの習性からくる行動です。

 海野さんは蝶をはじめ、甲虫類やトンボ、セミ、バッタなどあらゆる昆虫が好きですが特にカマキリにはこだわりがあり、若い時からカマキリを追いかけてきました。熱帯アジアに多くいるさまざまなカマキリを撮影し、採集してきました。遠くアフリカや南米やオーストラリアにまで何度も出かけています。この本には45年来撮りためた70種ぐらいのさまざまなカマキリの写真が選りすぐって収載されています。

 読者の方はその形態や色彩の多様さに驚かされることでしょう。ハナカマキリが花に紛れて擬態するそっくりな色彩、カレエダカマキリの本物の枯れ枝かと思わせる形など、自然の造形の妙に目をみはることでしょう。カマキリは習性だけでなく形態もいろいろあって面白いのです。

 カマキリというと「メスがオスを食べる」とか「顔が怖い」とかカマで挟まれると痛いといったマイナスのイメージを持っている人が多いかもしれません。ところが、海野さんに言わせると意外とひょうきんで面白いやつだということです。そのカマキリの魅力を知るにはこの本が格好の入門書です。この本をきかっけにカマキリブームが来るかもしれません。海野さんに言わせるとブレイクの兆候はすでにあるそうです。

(担当/木谷)

著者略歴

海野和男(うんの・かずお)

1947年東京生まれ。昆虫を中心とする自然写真家。東京農工大学の日高敏隆研究室で昆虫行動学を学ぶ。アジアやアフリカで昆虫の擬態写真を長年撮影。著書『昆虫の擬態』は1994年、日本写真協会年度賞受賞。主な著書に『蝶の飛ぶ風景』『大昆虫記』『昆虫顔面図鑑』、また草思社より『すごい虫の見つけかた』『図鑑 世界で最も美しい蝶は何か』『甲虫カタチ観察図鑑』など。日本自然科学写真協会会長、日本動物行動学会会員など。海野和男写真事務所主宰。公式ウェブサイトに「小諸日記」がある。http://www.goo.ne.jp/green/life/unno/

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