草思社のblog

ノンフィクション書籍を中心とする出版社・草思社のブログ。

徳大寺有恒、その仕事と人生を振り返る。

徳大寺有恒ベストエッセイ
徳大寺有恒 著

◆稀代の自動車評論家によるユーモアあふれるエッセイの数々

 2014年11月7日、惜しまれつつ亡くなった稀代の自動車評論家、徳大寺有恒さんのベストエッセイ集が、一周忌を前に刊行となりました。

 ご存じ『間違いだらけのクルマ選び』シリーズからの原稿はもちろんのこと、その他の書籍や、単行本未収録の雑誌寄稿の原稿も多数集めた、まさにベストオブベスト。徳大寺さんの名言として知られる「クルマは買っても売っても損をする」という言葉の元となったエッセイや、スカイライン2000GTがポルシェと死闘を演じた伝説の1964年第2回日本グランプリの舞台裏を綴った原稿、さらには徳大寺さんが尊敬してやまなかったホンダ創業者の本田宗一郎さんとのクルマ談義など、今も色あせない面白い文章がずらりと並ぶ、クルマファン必読の一冊です。

◆若いころの苦労話や、オシャレ、タバコ、カメラ、プロ野球など大好きなものの話

 とはいえ、本書はクルマの話一辺倒ではありません。かつて経営していた会社が倒産し辛酸をなめた体験や、若いころから大好きだった長嶋茂雄の話、何台も所有して楽しんでいたカメラの話など、その人生や趣味に関するエッセイも多数収録。とくに読ませるのがファッションとクルマを絡めたエッセイで、どんな服を着てどんなクルマに乗るか、どんなシチュエーションにどんなクルマで乗り付けるのかカッコイイか…といった話には、にやりとしたり、吹き出したり。徳大寺さんの「世界」を感じることでしょう。

 一時代を作った自動車評論家のエッセンスを、徳大寺さんのファンにも、そうでなかった人にもぜひ味わっていただきたいと思います。

(担当/久保田)


▼写真パネルや徳大寺さんの愛用品などの展示会を開催!
2015年10月下旬より11月中旬ころまで、本書に掲載の徳大寺さんの写真や、徳大寺さん愛用のパイプ/万年筆/直筆原稿のほか、累計100タイトルほどになる著書などを展示する「『徳大寺有恒ベストエッセイ』刊行記念フェア」を、代官山蔦屋書店にて行います。
展示のようすは下記よりご覧になれます。
『徳大寺有恒ベストエッセイ』フェア展示
フェアに関するお問い合わせは代官山蔦屋書店(東京都渋谷区猿楽町17-5 TEL:03-3770-2525)まで

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