日本文学(ノンフィクション)
「お帰り」と言うために ――拉致被害者・特定失踪者家族の声 特定失踪者問題調査会 編 この本は昨年(2023年)の10月21日に東京都庁前広場(都民広場)で開催された「『お帰り』と言うために 拉致被害者・特定失踪者家族の集い」に参加された拉致被害…
文庫 ジャズで踊って ――舶来音楽芸能史 完全版 瀬川昌久 著 戦前の昭和モダニズム文化の中でジャズがいかに華麗に花開いたか?服部良一を「日本のガーシュイン」、笠置シヅ子を「日本人離れの奔放さ」と喝破! NHK朝ドラ「ブギウギ」の原点がわかる名著、待…
昭和史百冊 平山周吉 著 毎年、夏が来ると終戦記念日の特集が恒例のように行われる。今年もそうなるかもしれないが、刮目すべき本書が出たことで、少しは戦争への理解が進みそうだ。 もう78年もたっているので、戦争経験者はほとんど鬼籍に入りつつある。こ…
日本最後のシャーマンたち ミュリエル・ジョリヴェ 著 鳥取絹子 訳 本書(原題Les Dernières Chamanes du Japon)の著者ミュリエル・ジョリヴェさんは日本に住んですでに半世紀、長年にわたって大学で教鞭をとってきましたが、来日以来ずっと、日本人が親し…
ギリヤーク尼ヶ崎という生き方 ――91歳の大道芸人 後藤豪 著 ギリヤーク尼ヶ崎さんは、1930(昭和5)年生まれの大道芸人です。日本が高度経済成長に沸いていた1968(昭和43)年にはじめて路上に立ち、以来今日まで国内外の街頭で踊り続けてきました。赤ふん…
コロナと風俗嬢 八木澤高明 著 新型コロナウイルスは日本社会に多大な惨禍をもたらしましたが、とりわけ痛ましいのは女性の自殺が急増していることです。長引く「自粛」によって、飲食やサービス業など女性の比率が高い非正規雇用の仕事が失われたことが原因…
世界大富豪列伝 19-20世紀篇 世界大富豪列伝 20-21世紀篇 福田和也著 ◆贅沢、豪奢、快楽を満喫した人生 渋沢栄一、フォード、小林一三、ピカソ、五島慶太、谷崎潤一郎、チャップリン、松下幸之助、安藤百福、本田宗一郎、田中角栄、力道山、ウォーホル、ヘプ…
清少納言を求めて、フィンランドから京都へ ミア・カンキマキ 著 末延弘子 訳 ◆仕事に行き詰まったアラフォーシングル。新しい人生への旅立ち 仕事にも人生にもうんざりしたアラフォーシングルのフィンランド人「私」は、長期休暇制度を使って日本へ旅立つ。…
『諸君!』のための弁明 ーー僕が文藝春秋でしたこと、考えたこと 仙頭寿顕 著 本書は文藝春秋で長年『諸君!』の編集にたずさわり、編集長時代には同誌の最大部数を達成した著者による回顧録です。松下政経塾の塾生だった1983年に「塾外研修」として『諸君…
女優にあるまじき高峰秀子 斎藤明美 著 本書は高峰秀子の養女・斎藤明美さんが書いた「高峰秀子論」であるとともに、日本映画「女優論」ともいうべき内容になっている。著者は週刊誌の取材記者として20年のキャリアがあるが、その取材のなかでのべ300人の女…
マツダの魂 ―― 不屈の男 松田恒次 中村尚樹 著 著者からのコメント 昭和ひと桁世代の私の父は、山陰地方の海岸沿いにある小さな町で生まれ育ちました。戦後の物資不足の時代に運送業を始めた父は、木炭などの代用燃料を使ったトラックを運転し、朝早くに漁港…
うまい日本酒をつくる人たち ――酒屋万流 増田晶文 著 すわ、日本酒ブーム到来! なんて声がきこえてきたのは、2015年あたりからだったでしょうか。 友人知人は、「妙齢のお嬢さんが日本酒を呑んでいる」と注進してきます。 SNSでは、たくさんの御仁が、こ…
震災ジャンキー 小林みちたか 著 ◆被災者でもなく、ジャーナリストでもない。ボランティアが見た東日本大震災の深層 2011年3月11日の東日本大震災から6年以上の月日が経ち、その間に起こった事柄はさまざまな形で報道され、書籍としても著されてきました。本…
『オタクとは何か?』 大泉実成 著 この本のラストに、時々僕自身頭をかかえたくなる「綾波ポエム」を掲載した。 つまり、ハイデガー流に言うと「ケーレ」(転回)がおこったのである(いやいやスケールの大きさは考えちゃダメですよ)。僕は綾波ポエムを認…
説得 ――エホバの証人と輸血拒否事件 大泉実成 著 1 過日、この文庫版のあとがきを書くために30年以上前に書いた自分の本を読み返してみたのだが、手ひどい羞恥心にさいなまれて、しばしもがき苦しむこととなった。 若かったから格好をつけていたのだろうが…
漂流の島 ――江戸時代の鳥島漂流民たちを追う 高橋大輔 著 ◆水さえない絶海の孤島で十数年も生きた日本人たち 『ロビンソン漂流記』の主人公・ロビンソンの実在のモデルの住居跡を2005年に発見し世界的に注目を集めた探検家・高橋大輔さんが、今度は、江…
十字架を背負った尾根 ――日航機墜落現場の知られざる四季 清泉亮 著 『十字架を背負った尾根 ――日航機墜落現場の知られざる四季』 著者・清泉亮さんが語る 「御巣鷹の尾根、四季おりおりの風景のなかで、死者を想い、生者である読者ご自身の30年間を振り返っ…
君がここにいるということ ――小児科医と子どもたちの18の物語 緒方高司 著 ◆あなたが今ここにいるということ 本書は、一人でも多くの子どもたちが元気になることを夢見て小児科医となった著者が、想像を絶する過酷な小児医療の現場で、実際に出会った子ども…
メディア・モンスター ――誰が「黒川紀章」を殺したのか? 曲沼美恵著 ◆あの時の不可思議な行動の真相を解き明かす 2007年春、東京都知事選に出馬し、世間をあっと驚かせた建築家の黒川紀章(1934-2007)。そこであえなく敗退するも、すかさず同年夏の参議院…