日本歴史
木久扇の昭和芸能史 林家木久扇 著 林家たけ平 聞き手 木久扇(林家木久扇)師匠には本書の前に『バカの遺言』という著書がある。今回の本もまた人生晩年を迎えた「バカの回想記」である。しかし、木久扇の「バカ」は芸風(与太郎的芸風)だけで、実は、客観…
木久扇の昭和芸能史 林家木久扇 著 林家たけ平 聞き手 11月25日発売近刊 昭和12年東京日本橋に生まれた木久扇師匠は御年87歳、いまや落語界の重鎮となった師匠はまた、小さいころから祖母に連れられ芝居見物に行くなど、根っからの演芸好き。その木久扇師匠…
女たちがつくってきたお酒の歴史 マロリー・オメーラ 著 椰野みさと 訳 古代からず~っと、世界のいろんなところで、お酒とお酒の文化は、女性たちがはぐくみ発展させてきたのです。 人間の歴史はいつでも「酒」とともにあった。あまり知られていないことで…
戦場の人事係 ――玉砕を許されなかったある兵士の「戦い」 七尾和晃 著 太平洋戦争末期、玉砕戦となった沖縄に派遣され、戦友が死ぬたびにその状況を克明に記録したメモを戦時名簿に添えて保管していた准尉・石井耕一は、最後の戦いを前に中隊長に「おまえは…
「お帰り」と言うために ――拉致被害者・特定失踪者家族の声 特定失踪者問題調査会 編 この本は昨年(2023年)の10月21日に東京都庁前広場(都民広場)で開催された「『お帰り』と言うために 拉致被害者・特定失踪者家族の集い」に参加された拉致被害…
幕末の薩摩藩 悲劇の改革者 調所笑左衛門 原口虎雄 著 維新の大業をなした薩摩の「起点」となった人物に光を当てる傑作評伝! 本書の旧版(1966年中央公論社刊。現在絶版)は調所(ずしょ)笑左衛門広郷(ひろさと)の初めての伝記で、巷間の調所像を覆す衝…
国境の人 間宮林蔵 ――探検家にして幕府隠密、謎多き男の実像を追う 髙橋大輔 著 列強のアジア進出で緊張高まる江戸後期に、国内外を雄飛し続けた男の生涯! 「間宮海峡」で高名な江戸後期の探検家、間宮林蔵。彼の生涯は、サハリン島(カラフト・北蝦夷)や…
死因の人類史 アンドリュー・ドイグ 著 秋山勝 訳 有史以来のさまざまな死因とその変化の実相を科学的・歴史的・社会的視点から検証した壮大な “死” の人類史。 14世紀イタリア・シエナ、黒死病が覆いつくす(本文より) 1347年、当時、シエナは中央イタリア…
ひとりになったら、ひとりにふさわしく 私の清少納言考 下重暁子 著 2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』で平安時代に注目が集まるなか、紫式部のライバルとして名高い清少納言にもスポットライトが当たっています。本書は「私は紫式部より清少納言のほう…
日本外史 徳川氏正記 頼山陽 著 木村岳雄 訳・解説 『日本外史』は、源平から徳川までの武家の興亡を、司馬遷の『史記』の紀伝体に倣って記述した歴史書です。本書は『日本外史』全二十二巻のうち、巻之十八から巻之二十二までに相当する「徳川氏正記」を扱…
大坂の陣全史 ――1598-1616 渡邊大門 著 気鋭の歴史学者が良質な一次史料と最新研究を用い、「今わかりうる大坂の陣のすべて」をつまびらかにした労作! 大坂の陣という合戦そのものだけでなく、そこに至るまでの十数年にわたる家康と秀頼の政治的駆け引きの…
楠木正成 河内熱風録 増田晶文 著 史上最強の智将・楠木正成が駆け抜けた熱き五年間! 鎌倉幕府と戦い、後醍醐新政を支え、寝返った足利尊氏と闘い抜いて壮絶な最期をとげた楠木正成。下赤坂城の戦いから千早城の戦い、湊川の戦いで自刃するまでの軌跡が本作…
日本史を支えてきた和紙の話 朽見行雄 著 日本は古来、「紙」の国だった――和紙の力で鎮護国家を築いた聖武天皇。和紙が支えた徳川の天下泰平。古代から現代まで、「和紙の国」の十一の知られざる物語 日本の伝統文化の中で、和紙ほど、常に日本人のそばにあ…
昭和史百冊 平山周吉 著 毎年、夏が来ると終戦記念日の特集が恒例のように行われる。今年もそうなるかもしれないが、刮目すべき本書が出たことで、少しは戦争への理解が進みそうだ。 もう78年もたっているので、戦争経験者はほとんど鬼籍に入りつつある。こ…
【普及版】法隆寺 ――世界最古の木造建築 西岡常一・宮上茂隆 著 穂積和夫 イラストレーション 法隆寺が世界の最古の木造建築であることは周知の事実ですが、その価値は古いということにあるのではなく、法隆寺に込められた、古代日本人がもっていた技術や知…
越境と冒険の人類史 ――宇宙を目指すことを宿命づけられた人類の物語 アンドリュー・レーダー著 松本裕訳 この本の著者はSpaceXでミッションマネジャーを務めている宇宙工学者です。原書のタイトルは“Beyond the Known”、つまり本書は「未知の世界へ」と誘わ…
世界大富豪列伝 19-20世紀篇 世界大富豪列伝 20-21世紀篇 福田和也著 ◆贅沢、豪奢、快楽を満喫した人生 渋沢栄一、フォード、小林一三、ピカソ、五島慶太、谷崎潤一郎、チャップリン、松下幸之助、安藤百福、本田宗一郎、田中角栄、力道山、ウォーホル、ヘプ…
日韓「歴史認識問題」の40年 ――誰が元凶か、どう解決するか 西岡力著 編集者は1970年代に岩波新書のベストセラー『韓国からの通信――T・K生からの報告』をリアルタイムで読んだ世代である。本書『日韓「歴史認識問題」の40年』の中で著者はこの本が半分以上捏…
占領下のエンタテイナー 日系カナダ人俳優&歌手・中村哲が生きた時代 寺島優 著 本書(『占領下のエンタテイナー』)の201ページに1952年2月の『NHKスター・オン・パレード』の写真が載っている、占領末期のおそらくNHKラジオ主催による当時の花形歌…
1932年の大日本帝国 ーーあるフランス人記者の記録 アンドレ・ヴィオリス 著 大橋尚泰 訳 満洲事変の翌年にあたる一九三二年(昭和七年)、「日本はどこへ向かっているのか」を取材するために日本を訪れた『ル・プチ・パリジヤン』紙の特派員アンドレ・ヴィ…
第四章「大江戸開城の大交渉」より抜粋 勝は、西郷を圧倒する気魄で談判(江戸開城交渉)に臨むために恐るべき戦術をたてていた。もしも交渉が決裂して官軍が攻撃に移ろうとしたら、即座に四方八方へ秘かにしらせ、「江戸市街を焼き、敵の進退を断ち切り、焦…
稀代の本屋 蔦屋重三郎 増田晶文 著 あとがきのあとのあとがき 増田晶文(ますだ・まさふみ) 女は『稀代の本屋 蔦屋重三郎』を手にしてペラペラとめくった。「蔦屋重三郎ってあのTSUTAYAのご先祖でしょ?」 さかしらをいう、その女を私は嘆息まじりでみつめ…
日本が未曾有の試練に見舞われた太平洋戦争最後の一年を一月一日から十二月三十一日まで、ときの推移に従って、日本の全社会がどのように動いたかを描く巨大ノンフィクション、『昭和二十年』。著者の急逝のため未完に終わった本シリーズ全13巻の文庫版刊行…
伊勢屋稲荷に犬の糞 ──江戸の町は犬だらけ 仁科邦男 著 「江戸に多いもの、伊勢屋稲荷に犬の糞(くそ)」と落語でネタにされるほど、江戸には犬や犬の糞が多かったといいます。なぜ犬は増えたのか? いつから増えたのか? 理想的なリサイクル都市・江戸で、な…
幕末明治 異能の日本人 出久根達郎 著 ◆幕末明治の「埋もれた傑物たち」の生涯を綴る 人情味あふれるエッセイで定評のある出久根達郎さんが描く、幕末明治の人物伝。著者の愛読者や歴史ファンにはたまらない一冊が、誕生しました。 本書には、坂本龍馬も西郷…
江戸時代の罪と罰氏家幹人 著 ◆残酷時代を経て、将軍吉宗による減刑化の時代へ 江戸時代の刑罰といえば、磔や打ち首、獄門などが思い浮かびますが、戦国時代の気風残る江戸初期には、さらに過酷、非情な、想像を絶する処刑法が、全国各地で執行されていまし…
グローバル幕末史 幕末日本人は世界をどう見ていたか 町田明広 著 幕末史といえば、「薩摩vs長州」「幕府vs薩長」「官軍vs会津」など、国内抗争にばかり目が向きがちですが、そもそも幕末とは、日本が開国し欧米列強の世界再編体系に飲み込まれた時代であり…
伊四〇〇型潜水艦 最後の航跡(上・下巻) ジョン・J・ゲヘーガン 著 秋山勝 訳 ◆世界最大の潜水空母、あいついで発見される この8月7日、長崎県の沖合海底で伊402らしき艦体が発見された。 2005年には伊401が、2013年には伊400の艦体が、いずれもハワイ沖の…
銀座 歴史散歩地図 ――明治・大正・昭和 赤岩州五 編著 原田弘・井口悦男 監修 映画『仁義なき戦い』の脚本家笠原和夫の自伝『「妖しの民」と生まれきて』(ちくま文庫)に氏が昭和20年代に雇われ支配人だった「ホテル・グリーンハウス」の思い出の記述が出てく…
TOKUGAWA15――徳川将軍15人の歴史がDEEPにわかる本堀口茉純 著 江戸検1級に最年少で合格した才女が、 マニアックすぎる知識と独自の視点で将軍の素顔を大解剖! 本書の著者は、幼少期より時代劇に親しみ、小学4年生の時、司馬遼太郎の本に出会い沖田総司に…