子どもの英語教育はあせらなくて大丈夫!
――12ヵ国語を操る、世界的数学者が、今伝えたい、子育てで本当に優先すべきこと
ピーター・フランクル著
■幼児期の英語教育で、本当に将来グローバルに活躍する力が身に付くの?
グローバルな時代の本格的な到来が叫ばれる中、子どもが将来大きくなったときに少しでも有利になるよう、英語の早期教育に俄然注目が集まっています。
あちらこちらで幼児向け英語教室やインターナショナル保育園や幼稚園を見かけるようになり、最近ではバイリンガル環境が用意されたインターナショナル学童まで登場し、大変な人気のようです。
でも小さい頃からの英語偏重の教育で本当にグローバルに活躍する力が身に付くのでしょうか? 本書はこうした疑問や不安に答えるべく、世界110ヵ国を訪れた経験を持ち、12ヵ国語に堪能な世界的数学者である著者が、自らの学習体験をもとに、いかにしてグローバル時代を生き抜く能力を身に付け、自分で考え自発的に学んでいく力を育んでいくかのコツと方法をあますところなく伝授するものです。
■小さいうちは子どもの自己肯定感を高め、人間としての土台づくりを優先しよう!
まず著者は小学校低学年までは英語などの具体的な勉強はさせなくていいと断言します(実際、著者が初めての外国語であるドイツ語を習得したのは中学3年生になってから)。むしろ幼児期は人間としての基盤をつくる大切な時期であり、そのためには母国語をしっかり身に付け、自分のルーツを確立することが最重要であると説きます。
自分のルーツを確立することが安心感を生みだし、心の安定や自己肯定感をもたらし、それがその後の健やかな成長と学力や能力を伸ばしていく上で欠かすことができない土台となっていくからだと言います。
また、母国語の確実な習得に加え、カードゲームやチェスやパズルなどの遊びを通じて、小さいうちから自然と論理的に考える力や算数・数学に対する関心を高めていった著者の子ども時代の経験談は、どうすれば頭の良い子が育つのか知りたいという人にとって大変参考になる内容となっています。
本書の存在が、子どもの英語学習について迷っている方、子育てそのものに悩んでいる方の一助となりましたら、これほどうれしいことはありません。
ぜひ多くの方に手に取っていただければ幸いです。
(担当/吉田)
第1章 子どもの英語学習、いつから始めるのが正解?
第2章 小さな子どもの「好奇心」と「考える力」を大事にしよう
第3章 英語はあとから、算数は小さいうちが良い理由
第4章 英語はスキルではなく、コミュニケーション
第5章 僕が出会った真の国際人
第6章 親が人生を楽しめば、子どもも人生を楽しめる
著者紹介
ピーター・フランクル
1953年ハンガリー生まれの数学者で大道芸人。国際数学オリンピック金メダリスト。世界各国で暮らした後、1988年より日本に定住。算数オリンピック委員会理事、ハンガリー学士院メンバー、日本ジャグリング協会名誉顧問。12ヵ国語を話せ、110ヵ国以上を訪れた経験を持つ。講演活動、テレビ出演、執筆活動など多彩な活動を通じて、日本人に人生をより豊かにするコツを伝えようと尽力している。
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