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草思社のblog

ノンフィクション書籍を中心とする出版社・草思社のブログ。

「あとがき──決めるのは いつも猫」より 『猫と生きる もう一つの旅』岡野薫子 著

猫と生きる もう一つの旅

岡野薫子 著

「あとがき──決めるのは いつも猫」より 岡野薫子

 猫とつきあうのに言葉は要らない。ただ、そこに一緒にいるだけで、私たちは幸せ感に包まれる。
 おとなの猫たちは何れもひそやかでいながら、表情はとても豊かだ。〝目は心の窓〟の諺通りで、目の微妙な変化は雄弁に心の内を物語る。  彼らの心性はデリケートで傷つきやすい。なかまの猫たちへの配慮をしつつ、自分の好きな人間を独占したくて、やきもちをやく。私たちにはめったに見せない威嚇の恐ろしい顔は、なかまどうしでは当り前のことのようだ。ただ、それらは瞬時の間に過ぎて、いつまでもこだわってはいない。頭のきりかえがはやいのは、野生のものたちの特性である。但し、一つ一つの出来事は、彼らの脳に鋭く刻まれて、一度経験したことは決して忘れない。
 猫は──どの猫も、自分の意志通りに行動する。私たちが彼らと一緒にいて心が落ちつくのは、いつも本音でつきあえる相手だからだ。人間社会での言葉のまやかしは、猫の世界では通用しない。そして、猫がダメといったら絶対にダメ。決めるのはいつも猫なのだ。  或る時、私の傍で、猫がごきげんのごろりごろりをしている最中、突然、地べたに貼りついたまま動かなくなった。それまで私が手を添えてやり、右へ左へ自由に動かされていた猫のからだは、最早、びくともしない。まるで岩盤にでもなったようだった。 〈モウ、オシマイ〉  拒否されて、私はちょっと白けた気分になった。だが、同時に、猫が全身の筋肉を自在にあやつり、自分の姿を変えて見せる、そうした技の一つを披露してくれたようにも思った。
 現在、猫が飼い主と一緒に遊ぶ姿がネットで紹介され、猫が出演の劇映画も制作されている。猫の不思議に、ようやく皆が気がつきはじめたのである。猫は猫で、進んでいろいろなゲームを試みる。私と猫の場合、ゲームに代わるのが、彼らと連れ立っての夜明けの散歩だ。飼い猫から街猫に代わっても、この習慣は変わらない。
 ところで、私自身は子どものころからの動物好きだが、特に猫が好きというわけでもなかった。おとなになってからは、書く仕事に専念するための独り暮らしで、動物と生活を共にすることには積極的でなかった。それが、六十歳を迎えた年、近所の牝猫たちから強引に同居を迫られ、しまいには、猫どうしのわが家乗っとりの争奪戦にまで発展し、止むなく、コロの家族と同じ屋根の下で暮らすようになった──というのが発端である。いわば猫たちから選ばれての結果なのだ。しかし、今になって、自然からの大きな恵みをうけていたことに気づかされる。  現在、私は、八十歳も半ばを過ぎての独り暮らしで、変わらず文筆の仕事を続けている。コロの一家が絶え、捨て猫クリとの同居生活も終わり、自分の人生の最終段階では猫との暮らしはもうないものと思っていた。
 ところが、十年ほど前、晩年の私にふさわしい猫たちとの出会いがあった。それが街猫(地域猫)の家族である。こちらが一代なら、彼らも一代。まるで、神様が、私の状況にあわせて、いろいろな猫たちをひき会わせてくださるかのようである。街猫三兄妹の誕生月は、私と同じ二月であった。
 こうして私は、戸外で生活する猫たちと親しくつきあうようになった。三兄妹は、各々の運命を自分でつくりだしているようでもある。なかの一匹(牝のフク)は、私を自分の旅の伴侶と決めたらしい。同じ屋根の下にはいなくとも、さながら影の如く私に寄り添っている。気がつけば、人生晩年の、心おだやかな理想の旅は、私の場合、猫が共にいることによるのであった。
『猫がドアをノックする』から始まって、『猫には猫の生き方がある』が生まれ、『猫と生きる もう一つの旅』で、猫三部作は完成をみた。

(担当/藤田)

著者紹介

岡野薫子(おかの・かおるこ)

1929年、東京生まれ。1945年、財団法人調布高等女学校(現・田園調布学園)卒業。1948年、官立東京農業教育専門学校附設女子部卒業。科学雑誌の編集、科学映画脚本家を経て作家に。『銀色ラッコのなみだ』でサンケイ児童出版文化賞・NHK児童文学奨励賞・動物愛護協会賞、『ヤマネコのきょうだい』(共に実業之日本社)で野間児童文芸推奨賞、『ミドリがひろったふしぎなかさ』(童心社)で講談社出版文化賞(絵本部門)を受賞。他の著作に童話『森のネズミ』シリーズ、『うさぎのお店やさん』シリーズ(以上、ポプラ社)ほか多数。2014年、児童文化功労賞(日本児童文芸家協会)を受賞。一般書に、エッセイ画文集『森のネズミの山荘便り』(求龍堂)、短編集『都会の蜃気楼』(作品社)、ノンフィクション『黒姫山つづれ暦』(新潮社)、『太平洋戦争下の学校生活』(平凡社ライブラリー)、『科学映画にかけた夢』『猫がドアをノックする』『猫には猫の生き方がある』『この世は一度きり』(以上、草思社)などがある。

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猫と生きる もう一つの旅 | 書籍案内 | 草思社

「こんなこともできないんなら、もう会社に来るな」 バカに見られないための日本語トレーニング 樋口裕一著

バカに見られないための日本語トレーニング

樋口裕一 著

 会社内で、このような言い方をするといまやパワハラ、ブラック企業ということで問題になります。これをパワハラにならないように言い換えてください、という問題が本書(『バカに見られないための日本語トレーニング』樋口裕一著)、134ページにあります。解答の一例として、

 「しっかり仕事をして君の地位を安定させてください」
 という言い方が示され、「プラスの面を強調せよ」などと説明されています。この通りに言うのかはともかく一つのヒントになります。いずれにしろ、最近、このようなパワハラやセクハラに気を付けるようにという社会風潮が強まっています。またネット上では政治的公正(ポリティカル・コレクトネス)な言い回しをしないとすぐ叩かれたり、いわゆる炎上騒ぎになることもしばしばです。つまり、以前よりメールや会話の言い回しに気を付けなければならない社会になっているのです。ところが一方では「死ね」とか「ブス」とかの若者たちの乱暴で短絡的言葉も相変わらず大はやりです。ネット社会の進展とともに語彙力も衰退しつつあるようです。
 本書はこうした社会に対応するためにもっと言葉の力を鍛えようという考えから作られた日本語問題集です。

 

例えば、次のような問題があります。


◎「スーパーで買ったブドウが中のほうが腐っていた、どうやって苦情を伝えるか」(57ページ)
◎「上司のお別れの会に娘のピアノ発表会で行けない、失礼にならないようにどう断るか」(233ページ)
◎「『今日は私がご馳走するよ何がいい』と目上の人に言われて『牛丼でいいです』と答えた。
この答え方に間違いがあるか。もっと印象が良くなるように言い換えよ」(145ページ)

 など、本書には語彙を豊かにし、言い回しを学ぶ200問以上の問題が掲載されています。
 著者の樋口裕一氏は高校・大学生のための小論文指導の第一人者であり、ベストセラーとなった『頭がいい人悪い人の会話術(PHP新書)など文章や会話の本を多数著わしています。いま社会人としてはこのようなノウハウが最も必要とされているのではないでしょうか。


 では最後にもう一つ

 

◎「あなたのでっかいおっぱいにそそられる」この文をセクハラにならないように書き換えよ。
 こんな無茶な問題もあります。
 解答は本書135ページに。

(担当/木谷)

著者紹介

樋口裕一(ひぐちゆういち)
1951年、大分県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、立教大学大学院博士課程満期退学。小論文指導の第一人者。小論文の通信添削塾「白藍塾」塾長。多摩大学教授。著書にベストセラーとなった『頭がいい人、悪い人の話し方』(PHP新書)『人の心を動かす文章術』(草思社)などがある。

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人工知能による脅威は、あまりに過大評価されている。 『シンギュラリティは怖くない―ちょっと落ちついて人工知能について考えよう』 中西崇文著

シンギュラリティは怖くない

――ちょっと落ち着いて人工知能について考えよう

中西崇文 著

◆この上なく腑に落ちる、人工知能論

 昨今、人工知能に注目が集まり、数々の「人工知能本」が出版されています。しかし、そのほとんどが「人類滅亡の脅威となるか」「職を奪われる恐怖」「ディープラーニングなどの技術解説」という3点に終始しています。つまり、「人工知能は技術的に何が可能で、どんな脅威を発生させうるか」という論点です。でも、人工知能を考えるとき、それだけが大事なことでしょうか。そのような「脅威」は、本当に起こるのでしょうか。

 本書の著者は、ごく近い将来に、人工知能は、普通の人にとってもありふれた「ツール」になり、現在人々が人工知能についてぼんやり抱いている「近寄りがたい超越的なもの」というイメージは払拭されてしまうと言います。そうなったとき重要なのは、人々が製品やサービスとしての人工知能を使って「どう感じるか」「どうあってほしいと思うか」です。

 考えてみれば当たり前の話ですが、技術的には実現可能であっても、経済的・社会的理由で実現不可能なものは現在においても数多くあります。だれだって、危ないツールや、信頼性の低いツール、うるさいツールは使いたくありませんよね。それは人工知能においても同じです。どんなに高度な人工知能技術を使った製品・サービスでも、人々が「危ない」「いらない」「気持ち悪い」などネガティブな評価を下したら、受け入れられず、淘汰される運命にあります。人工知能においても、経済的・社会的理由により排除・淘汰されるものがたくさんあるはずです。

 前述のように、これまでの人工知能本は「技術的に何が可能か・脅威か」ということばかりを議論してきましたが、人々は「危険な人工知能」を受け入れないため、その脅威は現実のものとはなりにくいといえます。

 人工知能普及前夜にあるいま、本当に重要なのは「人間は人工知能をどのように受け入れるか」「人間はなぜ、人工知能を欲するのか」という視点です。本書はこの視点に立って議論することにより、既存の人工知能本にない、新鮮な指摘・未来予測をいくつもしています。


◆「シンギュラリティはもう起きているが、人間はそれに気づかない」

 本書の指摘・予測をいくつか列挙してみましょう。「シンギュラリティはもう起きているが、人間はそれに気づかない」「人間を困らせる人工知能は存在できない」「人工知能は人間の意識を生産活動から解放する」「人工知能で『モバイル』の時代は終わる」「人工知能は『合議制』を取るようになる」。また、人工知能が普及していく過程で「人工知能と人間の役割分担をどうすべきか」「人工知能と人間のインタフェースをどうすべきか」ということが大きな問題になるとも指摘しています。

 結論だけ聞くと意外なものも多いのですが、そこにいたる議論は、過去の技術の進展とそれを人間がどのように受け入れてきたかという歴史や事例、先駆的議論を踏まえており、どれも腑に落ちるものばかり。

 初めて人工知能の本を読む人だけでなく、何冊も人工知能本を読んだという方にも、新鮮な発見がある一冊です。

(担当/久保田)

著者紹介

中西崇文(なかにし・たかふみ)

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授/主任研究員。デジタルハリウッド大学大学院客員教授。1978年、三重県伊勢市生まれ。2006年3月、筑波大学大学院システム情報工学研究科にて博士(工学)の学位取得。独立行政法人情報通信研究機構にてナレッジクラスタシステムの研究開発、大規模データ分析・可視化手法に関する研究開発等に従事。2014年4月より現職。専門は、ビッグデータ分析システム、統合データベース、感性情報処理、メディアコンテンツ分析など。著書に『スマートデータ・イノベーション』(翔泳社)がある。

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シリーズ累計50万部突破! その基本の3冊がリニューアル 『考える力がつく算数脳パズルなぞぺー①②③改訂版』 高濱正伸 著

考える力がつく算数脳パズルなぞぺー①②③ 改訂版
高濱正伸 著

 面白くて、子どもが自分からやりたがると評判の問題集『なぞぺー』シリーズが、2006年の刊行開始以来、累計50万部を突破しました! 『なぞぺー』シリーズはこれまで、算数と国語の分野で、のべ15タイトルを刊行※。15タイトルという小規模なシリーズでの累計50万部達成は、まさに快挙と言ってよいでしょう。『なぞぺー』シリーズは、実は隠れた大ベストセラーなのです。
 その中でも、最初に刊行され、シリーズの基本となってきた3冊『考える力がつく算数脳パズル なぞぺー①~③』(対象:5歳~小学3年)がこのたび改訂されました。実績ある問題は、2006年に刊行されたときそのままに、図版を描き直したリニューアル版です。
 『算数脳パズルなぞぺー①~③』は、著者の高濱正伸さんが主宰する大人気学習塾「花まる学習会」で教材として使われている算数パズルの傑作選。算数パズル作成の達人である高濱さんが作成、それを実際に子どもたち出題して、もっとも子どもたちが喜んで挑んだ問題、解けたときに大きく喜んだ問題などを選ぶなど、教育の現場で鍛えられてできた問題集です。
 本書の第一の目的は、子どもたちに考えることを好きになってもらうことです。自分で問題に挑み、解けたときの喜びをいったん経験すると、考えることが好きになり、次からも「どうしても自分で解きたい」という学習の意欲が育ちます。『なぞぺー』の問題は、ちょうどそのような経験ができる面白さ・難易度になるよう、長年の教育現場での経験によって設定された珠玉の良問ばかり。実際、子どもたちは嬉々として問題に取り組み、自分から次の問題、次の問題と、どんどんやりたがる、魔法のような問題集なのです。
 学習に対する「やる気」や「意欲」、「自信」などの非認知能力を身につけさせることの大切さに注目が集まる昨今、『なぞぺー』は実践的にこの問題に取り組み、成果を上げている教材として、特筆すべき存在といえるでしょう。ぜひ、親子で取り組んでいただきたい教材です。

※『なぞぺー①~③改訂版』を含めるとシリーズは、のべ18タイトルです。累計50万部は『なぞぺー①~③改訂版』を含まずに達成しています。

(担当/久保田)

著者紹介

高濱正伸(たかはままさのぶ)
1959年、熊本県生まれ、東京大学大学院修士課程卒業。93年に、学習教室「花まる学習会」を設立。算数オリンピック委員会理事。著書に『小3までに育てたい算数脳』(健康ジャーナル社)、『考える力がつく算数脳パズル』シリーズの『なぞぺー1~3 改訂版』『新はじめてなぞぺー』『空間なぞぺー』『整数なぞぺー』『迷路なぞぺー』『絵なぞぺー』(以上、草思社)などがある。

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Amazon:考える力がつく算数脳パズルなぞぺー①改訂版<5歳~小学3年生>:高濱正伸

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考える力がつく算数脳パズルなぞぺー① 改訂版<5歳〜小学3年生> | 書籍案内 | 草思社

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考える力がつく算数脳パズルなぞぺー② 改訂版<5歳〜小学3年生> | 書籍案内 | 草思社

Amazon:考える力がつく算数脳パズルなぞぺー③改訂版<5歳~小学3年生>:高濱正伸

楽天ブックス: 考える力がつく算数脳パズルなぞぺー3 改訂版 - 高濱正伸 - 9784794222534 : 本

考える力がつく算数脳パズルなぞぺー③ 改訂版<5歳〜小学3年生> | 書籍案内 | 草思社

きちんと伝わる! ネイティブに一目置かれる! 『一気に英語力がグレードアップする100の英単語――「話す」「書く」のバリエーションがどんどん広がる』

一気に英語力がグレードアップする100の英単語

――「話す」「書く」のバリエーションがどんどん広がる

パトリック・フォス/酒巻バレット有里 著

◆幼稚な英語はネイティブからバカにされます!

 英語を書いたり話したりするとき、いつも同じ単語ばかり使ってしまうことはありませんか? 本来は、年齢や経験を重ねるにつれて、言語レベルもグレードアップしていくのが望ましいのですが、実際には大人になって仕事で英語を使っているという人でさえ、中学や高校のときに習った単語を使いまわしている、という人も多いかもしれません。しかし、ネイティブの評価はシビアで、使える英単語が幼稚なものにとどまったままだと、せっかくのアイデアも、あまり洗練されたものではないと思われたり、ひどいときには知性まで疑われたりしかねません。
 そこで、本書では限られた学習時間内で英語力を効率的にグレードアップさせるため、ネイティブの使用頻度が高い単語(約1~3000位相当)の中からレベルアップに最適な100語を厳選して紹介します。
たとえば、

soon→shortly   finally→ultimately   advice→suggestion
think→suppose   famous→prominent   change→convert

 など、メールや会話などでついつい使ってしまいがちな単語をちょっと言い換えるだけで、子どもっぽい英語が一気に洗練されます。
 こうしたネイティブがよく使う単語が会話で自然に出たり、自分の考えを表すことができると、「よく勉強しているな」とネイティブから評価が上がることは間違いありません。会議や交渉の場でも、対等に話ができる相手として一目置かれるはずです。

◆ストーリー形式の例文だから自然に身につく

 本書はこの100単語を効率的に覚えられるように、ストーリー形式の例文を使っています。英単語が文中で実際にどう使われているかを見ることで、単語の使い方も自然と身についていきます。ハラハラドキドキするネコたちの楽しい冒険物語を読み進めるうちに、知らぬ間に100単語の意味と使い方まで身につくという画期的な英語学習書なのです。
 英語を今すぐレベルアップしたいと思う人に、ぜひおすすめの一冊です。

◆本書で紹介する100単語

accompany/accomplish/acknowledge/adopt/agenda/aside/assign/barely/bear/beside/besides/

blame/briefly/broad/bunch/candidate/capable/characterize/comprehensive/conduct/conflict/

confront/considerable/consideration/consistent/convert/criteria/criticize/debt/determine/disorder/

distinction/diverse/drag/efficient/engage/evaluate/expand/expect/facility/familiar/generate/grab/

grant/immigrant/imply/impose/incentive/incorporate/ingredient/initiative/insight/intense/internal/

invest/involve/issue/literally/longterm/loose/multiple/objective/ongoing/personality/perspective/

phase/physician/portion/predict/priority/prominent/prospect/pursue/reflect/regardless/relevant/

represent/retain/revenue/roughly/rural/shortly/solid/specifically/spot/stake/struggle/substantial/

suggestion/suppose/tendency/tremendous/ultimately/vary/via/vital/waste/whereas/withdraw/

witness/yard/ 

●本書には姉妹編『日本人に足りないネイティブの英単語100』(単語レベル:ネイティブの使用頻度ランキング約2000~3000位相当)、『いきなり英語がうまくなる100の英単語』(単語レベル:ネイティブの使用頻度ランキング約1~1999位相当)があります。併せて学習することで、語彙力をさらに鍛えましょう。

(担当/吉田)

著者紹介

パトリック・フォス
東京医科歯科大学教養部の英語分野准教授。ニュージーランド、ビクトリア大学ウェリントン校にて応用言語学博士号(Ph.D.)取得。研究テーマはコーパス言語学および英語学習者の語彙使用状況と学習過程。日本人の英語教育に20年以上携わっている。

酒巻バレット有里(さかまきばれっとゆり)
米国カリフォルニア州立大学ベーカーズフィールド校およびベーカーズフィールド・カレッジ、英語・日本語講師。関西学院大学社会学部卒業、米国カリフォルニア州立大学ベーカーズフィールド校教育学部修士課程修了。主な共著書に『日常レベルで使う数の英語表現』(ジャパンタイムズ)、『アメリカで車を運転するための完全ガイド』(三修社)などがある。

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『2017年版間違いだらけのクルマ選び』刊行記念イベント開催のお知らせ

刊行記念イベント開催します!


『2017年版間違いだらけのクルマ選び』刊行を記念して、著者・島下泰久さんによる、ゆるめのクルマ語らいイベントを開催します。

島下さんのトークを楽しみ、クルマに関してイロイロ質問もできる、交流イベントです。ふるってご参加下さい!

場所:湘南T-SITE(神奈川県藤沢市辻堂元町6丁目20番-1)

日時:1月15日 午前10時10分~11時30分

申し込み方法などは、下記リンクから。
http://real.tsite.jp/shonan/event/2016/12/2017-kurumaerabi.html

※刊行記念イベント直前には、テーマに沿ってクルマが集まる「モーニングクルーズ」も開催されます。そちらもお楽しみ下さい。詳しくは下記リンク参照下さい。
http://real.tsite.jp/shonan/event/2017/01/morning-cruise-170115.html
 

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まじめなる口上――『稀代の本屋 蔦屋重三郎』開板によせて

稀代の本屋 蔦屋重三郎

増田晶文 著

あとがきのあとのあとがき 増田晶文(ますだ・まさふみ)

 女は『稀代の本屋 蔦屋重三郎』を手にしてペラペラとめくった。
「蔦屋重三郎ってあのTSUTAYAのご先祖でしょ?」
 さかしらをいう、その女を私は嘆息まじりでみつめる。アラフォーの、美魔女と呼ばれ、社会的地位もあるベッピンさん。
「蔦屋とあそこはぜんぜん関係ないです。とはいえ、創業者の増田宗昭サンは重三郎に敬意を抱いてらっしゃるようですが」
 ちなみに増田晶文と増田宗昭氏の間にも姻戚関係はなく懇意な間柄でもない(もっとも、二度ほど彼にお逢いしたことはある)
「意外に蔦屋重三郎って知られてないんだな」
 いや独り言ちしている場合ではない。ここはひとつ、重三郎になりかわって彼をご紹介いたしましょう――。

 蔦屋重三郎は18世紀半ばの江戸の本屋。
 当時の本屋は出版社と卸、書店を兼ねていた。蔦屋は耕書堂と名乗り、黄表紙に洒落本なんていう草双紙や浮世絵、ときには春画も扱う地本問屋だったとご理解いただきたい。
 地本がカバーするのは高尚にあらず難解にあらず。思いっきり庶民向けのうえ、カウンターカルチャー色の濃い出版物だ。ざっかけ、卑俗といえばそれまでだけれど、今でいう雑誌やコミック、ポスターという感じ。これがまたバカスカ売れに売れた。
 そんな、江戸の本屋で群を抜いた存在が重三郎だったのだ! 美女も相づちをうつ。
「蔦重って、本の値打ちを変えた男なのね」

 そして、重三郎ほどカタカナ職業にふさわしい人物はいない。
 エディター、パブリッシャーはもちろんプロデューサーにディレクター、プランナー。メディアミックスにコラボレーション。デザインやコピーライティングのセンスも豊か。
 なによりマーケティング戦略にたけていた。
 彼が刊行物の挿絵や文にたびたび登場していたのは、マスコミで露出するメリットを熟知していたからだろう。
「メディアの力をフルに活用していたんだ」

 才能を見つけ育てるエデュケーションの手腕は類例をみない。天才絵師の喜多川歌麿に美人画を描かせ一世風靡し、東洲斎写楽なる怪物には役者絵で江戸を驚愕せしめた。
 山東京伝、恋川春町ら戯作者は蔦屋でベストセラーを連発。大田南畝なんていう日本史の教科書に出てくるような御仁だって、蔦屋で大いに名を売った。
 重三郎の没後、江戸文化を背負った滝沢馬琴、十返舎一九、葛飾北斎らも彼の世話になっている。
「超一流のパトロンってことね」

 遊廓吉原を出版物でイメージアップさせた功績だってすごい。重三郎はランドスケープって言葉を知っていたかのよう。
 細見という吉原のタウンガイドを独占販売、ゴージャスな遊女のスタイルブックを仕掛け、吉原を江戸でいちばんクールな街へとイメージアップさせた。春をひさぐ女どもを、時代のファッションリーダーにまでまつりあげてみせた手腕はさすが、お見事。
「なーるほど、花魁を最新モードのアイコンにしたのか」

 だが重三郎は決して順風満帆な本屋人生を送ったわけではない。
 持ち前の反骨心を発揮し幕府から睨まれ、きついきつい仕打ちを受けた。
 手塩にかけた絵師は、名を成したとたんに籠をこじ開け飛んでいってしまった。
 それでも重三郎は絶対にメゲない。あの手この手で再起を図り、出版メディアの荒海に出帆してみせた。
 江戸の本屋が抱いた野望は実現するのか。クリエイターたる重三郎の最後にして最大のアクションとは?
「もったいぶらずに早く教えて」
 おっと、こいつは『稀代の本屋 蔦屋重三郎』を読んでのお愉しみ!

 かく熱っぽく語った私に、女はニヤリとしてみせた。
「まあ蔦屋重三郎ってそういう人だったの。マスダさんも早く彼みたいな出版社や編集者と出逢わないとねえ」
 ごもっとも。
 草思社が蔦屋耕書堂に伍せるか、私も恋川春町なみの人気作家になりおおせるか――。
 かくなるうえは、蔦重なみにこの場で、まじめなる口上を。
「それは皆さまのご購買、ご高覧いかんにかかっておりまする。どうかご愛顧のほど、よろしく、よろしくお願い申し上げます」


*もうひとつの「あとがきのあとのあとがき」は
→増田晶文ブログ http://www.showbun.com/

著者紹介

増田晶文(ますだ・まさふみ)

 作家。1960年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。人間の「果てなき渇望」を通底テーマに、さまざまなモチーフの作品を発表している。文芸作品に、新島襄と徳富蘇峰の軌跡を描いた『ジョーの夢』(講談社)、理想の小学校設立に奔走する若者たちが主人公の『エデュケーション』(新潮社)など。『果てなき渇望』で文藝春秋ナンバー・スポーツノンフィクション新人賞、『フィリピデスの懊悩』(『速すぎたランナー』に改題)で小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。その他『吉本興業の正体』『うまい日本酒はどこにある?』(ともに草思社文庫)などの著作がある。

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