草思社のblog

ノンフィクション書籍を中心とする出版社・草思社のブログ。

自然科学

北欧のコテージに現れる生物たちの出会いが生む、生命への思索『森の来訪者たち 北欧のコテージで見つけた生命の輝き』ニーナ・バートン著 羽根由訳

森の来訪者たち ――北欧のコテージで見つけた生命の輝き ニーナ・バートン著 羽根由訳 リス、ミツバチ、キツネ、ワタリドリ、アナグマ…詩人のコテージには、さまざまな生物たちとの出会いがあふれています。本書は、コテージがもたらす生命への哲学的な思考を…

ダイエット論争に突きつけられた決定的エビデンス『運動しても痩せないのはなぜか』ハーマン・ポンツァー著 小巻靖子訳

運動しても痩せないのはなぜか ――代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」 ハーマン・ポンツァー著 小巻靖子訳 ◆1日の総消費カロリーは、運動しても増えていなかった! ダイエットに関して長年にわたり論争となってきた問題に、ついに決定的な証拠が…

燃えない、壊れない、沈まない…建物を支える「構造」の秘密『世界を変えた建築構造の物語』ロマ・アグラワル著 牧尾晴喜訳

世界を変えた建築構造の物語 ロマ・アグラワル 著 牧尾晴喜 訳 みなさんが今そこにいる建物は、なぜ壊れないのでしょうか。あまりにも当たり前に利用している建物ですが、それはこれまでに考え出された、建物を壊さないための工夫の積み重ねによって、日々を…

元素を知れば、複雑な世界が面白いほどわかる!『世界の見方が変わる元素の話』ティム・ジェイムズ 著 伊藤伸子 訳

世界の見方が変わる元素の話 ティム・ジェイムズ 著 伊藤伸子 訳 宇宙はどう誕生したのか。なぜ携帯電話で通信できるのか。環境負荷を減らすにはどうしたらよいのか……本書は、この世界の最小の材料である「元素」が、身近な疑問から世界規模の課題まで、どの…

ウクライナ戦争でも感じた、自然界で弱者が生き延びるための知恵『ダマして生きのびる 虫の擬態』海野和男 写真と文

ダマして生きのびる 虫の擬態 海野和男 写真と文 この本は作2021年の夏休みに伊丹市昆虫館で著者が行った講演(オンライン)が好評だったので、それをもとにまとめられた本である。著者は50年近く昆虫写真家として努めてきたが、追いかけてきた得意のテーマ…

夜、寝る前に心の宇宙旅行をしてみませんか?『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』野田祥代 著

夜、寝る前に読みたい宇宙の話 野田祥代 著 ■目を閉じて、想像の力で地球を飛び出そう 私たち人間は、ついささいなことで落ち込んだり、イライラしたり、目の前の現実に一喜一憂しがちです。とりわけ今は長引くコロナ禍により、心理的にもストレスが大変大き…

人類との関係が年々「深化」する、菌類のスーパースター『酵母 文明を発酵させる菌の話』ニコラス・マネー著 田沢恭子訳

酵母 文明を発酵させる菌の話 ニコラス・マネー著 田沢恭子訳 人類はいかに酵母と出会い、お互いに依存するようになったのか。この微生物が、どのように人類の歴史を導いてきたのか。そして21世紀に入り、両者の関係がどれだけより発展しているのか。本書…

雲の分類は約100種! その全部がわかる本『新・雲のカタログ 空がわかる全種分類図鑑』村井昭夫・鵜山義晃 文と写真

新・雲のカタログ ――空がわかる全種分類図鑑 村井昭夫・鵜山義晃 文と写真 雲好き・空好きに愛され続けてきたロングセラーが全面リニューアル 雲をちゃんと理解して、その性質を知るためにはどうすればいいでしょうか。それにはまず、雲の名前を知らなければ…

木をかじってるだけじゃない!環境を救うスーパーアニマル『ビーバー 世界を救う可愛いすぎる生物』ベン・ゴールドファーブ著 木高恵子訳

ビーバー ――世界を救う可愛いすぎる生物 ベン・ゴールドファーブ著 木高恵子訳 皆さんはビーバーと聞いて何を思い浮かべるでしょうか。ダムを作る、歯が丈夫で木をかじる、尻尾がオール状になっている、カワイイ……おそらくこれが一般的なビーバー像ではない…

ウイルスも寄生生物。どこで生まれて、どう進化したの?『寄生生物の果てしなき進化』トゥオマス・アイヴェロ 著 セルボ貴子 訳

寄生生物の果てしなき進化 トゥオマス・アイヴェロ 著 セルボ貴子 訳 いまだに収束が見えないコロナウイルス、近年日本でも発見され警戒されている人獣共通感染症のエキノコックス。これらは、他の生物 を搾取して生きる「寄生生物」という点で同じ仲間です…

数千万年前の出来事を、地層は教えてくれる。『楽しい地層図鑑』小白井亮一 写真・文

楽しい地層図鑑 小白井亮一 写真・文 ◆ゼロから地層の面白さを解説する本格的入門図鑑、遂に登場 地層や地質を扱うテレビ番組が人気になったり、2020年には地質年代として「チバニアン」が承認されたことが大きく報道されたりと、いま、地層に注目が集まって…

日本企業が変化に対応できない本当の理由『予測不能の時代』矢野和男 著

予測不能の時代データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ 矢野和男 著〔(株)日立製作所フェロー/(株)ハピネスプラネットCEO〕 ◆『データの見えざる手』から7年。待望の新著、遂に刊行! 2014年に著書『データの見えざる手―ウエアラブルセンサが明…

飛んでくる蝶から見えてくるもの『蝶が来る庭 バタフライガーデンのすすめ』海野和男 著

蝶が来る庭 バタフライガーデンのすすめ 海野和男 著 本書『蝶が来る庭――バタフライガーデンのすすめ』で著者が繰り返し述べていることは以下の一節に表れている。「ぼくの事務所がある東京の千代田区でも30種類ほどの蝶がいて、日本全国では240種類ほどの蝶…

「あらゆるものが感染する時代」を生きるために『感染の法則 ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで』アダム・クチャルスキー著

感染の法則 ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで アダム・クチャルスキー 著 日向やよい 訳 収束の兆しが見えないコロナウイルスは、私たちに「感染」する最たるものですが、これ以外にも、リーマンショックなどの金融危機の連鎖から、ネット…

感染症でもっとも恐ろしいのは、 それによって引き起こされる社会的パニックである!『感染症の虚像と実像』ディディエ・ラウト著 鳥取絹子訳

感染症の虚像と実像 ーーコロナの時代を生きるための基礎知識 ディディエ・ラウト 著 鳥取絹子 訳 本書は感染症の分野で世界的に著名なフランス人医師で、現在マルセイユ大学病院研究所の所長をつとめているディディエ・ラウト教授が、今回のコロナ禍に際し…

蝶は視覚動物なので、あんなに奇麗なのだ。『増補新版 世界で最も美しい蝶は何か』海野和男 写真・文

増補新版 世界で最も美しい蝶は何か 海野和男 写真・文 人間が歴史的に惹きつけられた自然にある美しいものには、宝石の結晶や夜空の星や植物の花などともに、空に舞う蝶がある。とくに熱帯の大型の蝶には18、19世紀の欧米の博物学者や収集家が夢中になった…

リニア中央新幹線に「ちゃぶ台返し」はありうるか? 『超電導リニアの不都合な真実』川辺謙一著

超電導リニアの不都合な真実 川辺謙一 著 ◆JR東海は、もうリニアを諦めている? 2027年に品川-名古屋間の開業を目指して建設が進められている「リニア中央新幹線」は、超電導リニア方式の車両が走ることが前提となっています。しかし、その超電導リニアモ…

生殺与奪の権は、数学が握る『生と死を分ける数学』キット・イェーツ 著 冨永星 訳

生と死を分ける数学 人生の(ほぼ)すべてに数学が関係するわけ キット・イェーツ 著 冨永星 訳 ◆重大事のウラに必ず数学あり。新型コロナにも、BLM運動にも! 数学を知らなかったり、誤用したりしたために、命を落とし、財産を失い、無実の罪を着せられ…

なぜミツバチは、あらゆる文化に「住み着く」のか?『ミツバチと文明』クレア・プレストン著 倉橋俊介 訳

ミツバチと文明 宗教、芸術から科学、政治まで 文化を形づくった偉大な昆虫の物語 クレア・プレストン著 倉橋俊介 訳 ◆キリスト教もガウディもミツバチの影響を受けている 近年、日本でも都心で養蜂が行われるなど、注目が増しているミツバチですが、人類と…

いま、都市こそが生物進化のフロンティアだった!『都市で進化する生物たち』メノ・スヒルトハウゼン 著 岸由二 訳 小宮繁 訳

都市で進化する生物たち ―― “ダーウィン”が街にやってくる メノ・スヒルトハウゼン 著 岸由二 訳 小宮繁 訳 進化といえば、「手つかずの自然で、何千年もかけて起こるもの」。こう考えている人が多いのではないでしょうか。実はそうではありません。人間が、…

文明発展の基礎たる「砂」は、いま密かに姿を消し始めている 『砂と人類 いかにして砂が文明を変容させたか』ヴィンス・バイザー 著 藤崎百合 訳

砂と人類 ーーいかにして砂が文明を変容させたか ヴィンス・バイザー 著 藤崎百合 訳 今年のオリンピックのメイン会場として注目される新国立競技場は、木をふんだんに利用したように見える外観が話題だが、その化粧の下にある実態は鉄と大量のコンクリート…

大いなる謎への驚きと、人間の生き方への示唆 『世界でいちばん変な虫 珍虫奇虫図鑑』海野和男 写真と文

世界でいちばん変な虫 珍虫奇虫図鑑 海野和男 写真と文 昆虫は名前をつけられたものだけでも120万種ぐらいいて(一説には100万種ともいう)、毎年、新種が発見され続けており、地球上でもっとも繁栄した生物といわれている。多種多様で無限に近い変容、変種…

鉱物書の金字塔が、より鮮明に、より美しくなって登場 『愛蔵版 楽しい鉱物図鑑』堀秀道 著 門馬綱一 監修

愛蔵版 楽しい鉱物図鑑 堀秀道 著 門馬綱一 監修 鉱物書の金字塔にして、堀秀道氏の代表作である『楽しい鉱物図鑑』①②巻。本書は、これを1冊に合本、大判化し愛蔵版にしたものです。原書に使用したフィルムを高解像度スキャンし、判型を120%以上拡大した写…

現在の文明はどのような形で崩壊するのか? フランスでベストセラーとなった警世の書! 『崩壊学 人類が直面している脅威の実態』パブロ・セルヴィーニュ/ラファエル・スティーヴンス著

崩壊学ーー人類が直面している脅威の実態 パブロ・セルヴィーニュ著 ラファエル・スティーヴンス著 鳥取絹子訳 異常気象を伝えるニュースで「数十年に一度の」というフレーズが頻繁に使われ始めたのはいつごろからでしょうか。いまや異常が「通常」となった…

かつては動物より植物の方が、移動が得意だった?『脚・ひれ・翼はなぜ進化したのか 生き物の「動き」と「形」の40億年』マット・ウィルキンソン著 神奈川夏子 訳

脚・ひれ・翼はなぜ進化したのか 生き物の「動き」と「形」の40億年 マット・ウィルキンソン 著 神奈川夏子 訳 ◆人間の直立歩行の起源を探るヒントが、カンガルーにあった!? 人間の直立二足歩行はどのように始まったのか? ひれはいかにして肢(あし)になっ…

遺伝子操作で賢いサルは作れる?――たぶん「イエス」 『すごく科学的:SF映画で最新科学がわかる本』リック・エドワーズ/マイケル・ブルックス 著

すごく科学的ーーSF映画で最新科学がわかる本リック・エドワーズ/マイケル・ブルックス 著 藤崎百合 訳 ◆絶滅種再生や人工知能、ブラックホールにゾンビまで、映画から科学の最先端が見える! 映画「猿の惑星」のように、賢いサルを遺伝子操作などの手法…

「データの力」が選挙を左右する――どころではなかった! 『操られる民主主義――デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか』ジェイミー・バートレット著 秋山勝訳

操られる民主主義――デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するかジェイミー・バートレット著 秋山勝訳 「トランプ大統領」を誕生させたケンブリッジ・アナリティカとは? 今年(2018年)5月、イギリスのデータ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ…

自然保護の世界にもあった「昔はよかった論」 『「自然」という幻想 多自然ガーデニングによる新しい自然保護』エマ・マリス 著岸由二+小宮繁 訳

「自然」という幻想――多自然ガーデニングによる新しい自然保護エマ・マリス 著 岸由二・小宮繁 訳 ◆人気TV番組に見る外来種駆除の困難さ。駆除の労力は別のことに使った方が… ため池の水を抜き、外来種を駆除するというテレビ番組が人気になっています。あの…

「生産性を上げるには、従業員を幸せにすればいい」という話 『文庫 データの見えざる手 ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』矢野和男著

文庫 データの見えざる手 ――ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則 矢野和男 著 ◆コストゼロで生産性が13%も向上できた! ビッグデータとAIを駆使した、新時代の生産性研究の名著『データの見えざる手』が文庫化されました。本書の単行本版は…

スマートフォンで蝶をうまく撮るには? 『海野和男の蝶撮影テクニック』海野和男著

海野和男の蝶撮影テクニック 海野和男著 本書の最終頁(124~125ぺージ)にスマートフォン(iPhone)で撮った蝶の写真が載っている。兵庫県で撮ったアサギマダラと都内自宅近くで撮ったアオスジアゲハだ。iPhoneでもこんなにきれいな蝶の写真を撮れるのだと…