草思社のblog

ノンフィクション書籍を中心とする出版社・草思社のブログ。

民俗・風習

日本人は雑草や自然とどう向き合ってきたのか? 『文庫 雑草と日本人 植物・農・自然から見た日本文化』稲垣栄洋 著

雑草と日本人 ――植物・農・自然から見た日本文化 稲垣栄洋 著 「しなやかで強い日本人」を育んだ背景を探る 「そんなことをしている暇があったら、草取りでもしていろ」著者はサラリーマン時代に、そんなふうに怒られたことがあるそうです。この台詞は皮肉だ…

その翻訳、機械まかせでいいですか?先人に学ぶ翻訳の本質『生と死を分ける翻訳 聖書から機械翻訳まで』アンナ・アスラニアン著 小川浩一訳

生と死を分ける翻訳 ――聖書から機械翻訳まで アンナ・アスラニアン著 小川浩一訳 いまでは機械翻訳が驚くほど発達し、翻訳が手軽かつ身近になりました。しかし、この翻訳・通訳という行為は、その過去を振り返って見ると、数々の歴史的な重大局面にかかわっ…

フランスの人気作家が自在な筆致で「聖なる文字」の世界に誘います!『楽しいヒエログリフ入門』クリスチャン・ジャック 著 鳥取絹子 訳

楽しいヒエログリフ入門 クリスチャン・ジャック 著 鳥取絹子 訳 この本は、2001年に紀伊國屋書店から刊行された『クリスチャン・ジャックのヒエログリフ入門』の改題・新装版です。原題はLE PETIT CHAMPOLLION ILLUSTRÉ(図説プチ・シャンポリオン)、シャ…

海エッセイの傑作 『海のプール 海辺にある「天然プール」を巡る旅』清水浩史 著

海のプール ーー海辺にある「天然プール」を巡る旅 清水浩史 著 海と太陽、透明感、静寂、自由――きらめく「ノスタルジック・プール」の世界へ。 北海道から沖縄、豪州まで…本邦初!野趣あふれる海のプール遊泳記 【海のプールとは】 海辺の岩場を掘ったり、…

昔話でわかる、『鬼滅の刃』が大人気な理由!『なぜ炭治郎は鬼の死を悼むのか 昔話で読み解く『鬼滅の刃』の謎』久保華誉 著

なぜ炭治郎は鬼の死を悼むのか ――昔話で読み解く『鬼滅の刃』の謎 久保華誉 著 なぜ、『鬼滅の刃』はこれほどまでに人々の心をひきつけてやまないのでしょうか。その答えは、「昔話」にあったのです。 本書では、『鬼滅の刃』が具体的に古今東西の伝承の物語…

その土地のことは、窓を見ればわかる。アジアの窓の旅行譚『アジア「窓」紀行 上海からエルサレムまで』田熊隆樹 著・写真

アジア「窓」紀行 ――上海からエルサレムまで 田熊隆樹 著・写真 窓は、室内を快適にするために外気や光を遮り、外と隔てるものでもあれば、逆に風を取り入れたり、外の景色を眺めたりと、外とつなげるものでもあります。また、地域特有の文化に基づいた豪奢…

「大陸への雄飛」という禁断感情が解かれるとき。 『旅行ガイドブックから読み解く 明治・大正・昭和 日本人のアジア観光』小牟田哲彦 著

旅行ガイドブックから読み解く 明治・大正・昭和 日本人のアジア観光 小牟田哲彦 著 本書は戦前から現在まで大量に刊行された外国おもにアジアへの旅行ガイドブックを丹念に読み解いた本で、旅行や鉄道の愛好家である著者が紙上旅行を企てているかのように読…

公表する意図のなかった個人的日記に記録された百年前の日本人の実像 『アインシュタインの旅行日記』アルバート・アインシュタイン著

アインシュタインの旅行日記ーー日本・パレスチナ・スペインアルバート・アインシュタイン 著 ゼエブ・ローゼンクランツ 編 畔上司 訳 本書は二〇一八年にプリンストン大学出版局によって刊行された“The Travel Diaries of Albert Einstein:The far East, P…

ワシントンハイツの中の野球場から生まれたジャニーズ『新宿・渋谷・原宿 盛り場の歴史散歩地図』赤岩州五 著

新宿・渋谷・原宿 盛り場の歴史散歩地図 赤岩州五 著 2020年の東京オリンピックを控えて、会場の建設がようやく進みつつある。選手村の建設は東京湾の晴海あたりに高層ビルとして作られるようだが、かつて前回の1964年オリンピック時には今の代々木公園が選…

ジャレド・ダイアモンド著・草思社文庫『若い読者のための 第三のチンパンジー』:「人間」はなぜこれほど奇妙に進化してしまったのか?

ジャレド・ダイアモンド博士の第一作をより読みやすくコンパクトに ピュリッツァー賞受賞の『銃・病原菌・鉄』が世界的ベストセラーとなったジャレド・ダイアモンド博士は、1992年に初めての著作『人間はどこまでチンパンジーか?』(The Third Chimpanzee、…

「べらんめい」は関西からやってきた  『江戸前魚食大全』(冨岡一成著)より

江戸っ子の特徴に「べらんめい」言葉というものがございます。これは「べらぼう-め」の訛ったものですが、江戸っ子がさかんに振り回した「べらぼう」とはどんなものだったのでしょうか。実はこれ、寛文年間に大坂道頓堀の見世物に「べら坊」という猿そっくり…

暑い夏に涼しくなれる、「鰻」にまつわる江戸で一番怖い怪談を紹介します  『江戸前魚食大全』(冨岡一成著)より

そろそろ、本格的な暑さが始まる季節。日本人にとって鰻が一番うまくなる季節の到来です。 ところで、「土用丑の日」に鰻を食べる習慣が江戸時代にうまれたことをご存知ですか?「土用」というのは、季節の変わり目の約18日間のことをいって、年に4回ござ…

これを読まずして、すし、鰻、天ぷらを語るなかれ 『江戸前魚食大全』

江戸前魚食大全――日本人がとてつもなくうまい魚料理にたどりつくまで 冨岡一成 著 ◆何としてもうまく食いたい! 執念にも似た日本人の「魚愛」はどこからきたのか? 塩をして、干して、火を通して、燻して、たたいて、発酵させて、そして生のままで。ひとつ…

死の儀式は生きる者を浄化してくれる

死者を弔うということ――世界の各地に葬送のかたちを訪ねる サラ・マレー著/椰野みさと訳 ◆「火葬」を受け入れる人びとと拒否する人びと 焼き場から出された骨は白く、清浄なもののように思える。同時に、もはや「その人」はいないことを改めて認識させられ…