草思社のblog

ノンフィクション書籍を中心とする出版社・草思社のブログ。

手書きで“穴あけ問題" を作るだけで、必ず学びが身につく?! 『考える力を鍛える「穴あけ」勉強法』

難関資格・東大大学院も一発合格できた!

考える力を鍛える「穴あけ」勉強法

河合薫 著

◆華麗なるキャリアを支えてきたオリジナルの独学法 

 すべては f:id:soshishablog:20160226182011j:plainから始まるーー。

 さて、あなたは、この空欄に何を入れますか?

 荒唐無稽なようですが、じつは、「穴あけ」勉強法というのはこれだけ。

 えっ、どういうこと?! 意味がわからない?! そう思いますよね。

 誰でも文章に穴が空いていると、「ん?なんだろう」とそこに目が留まり、瞬間にいろいろ考えて、穴を埋めようとします。この誰もが持っている、穴を埋めたくなる習性を利用したのが、河合式「穴あけ」勉強法なのです。 

 著者の河合薫さんは、国際線CA → お天気キャスター(第1回気象予報士合格)→ 東大医学系大学院学術博士(Ph.D.) という華々しいキャリアの持ち主。でも、そのキャリアを支えてきたのは、忙しいなかで、毎日少しずつ手書きで作った下の写真のような「穴あけ問題集」による独学だったのです。

◆「穴あけ」と「穴埋め」は、対極にある

 市販の穴埋め式問題集を説くことと、自分で文章に穴をあけて穴あけ問題を作り、答え、考えることは、学びとして対極にあります。「穴埋め」で鍛えられるのは暗記力のみ、対する「穴あけ」は、記憶力だけでなく、思考力、発想のトレーニング法としても効果が期待できるとか。

 本書では、穴あけ問題の作り方といった勉強のノウハウに始まり、仕事に必要な企画力や発想力、思考力を磨くために「穴あけ」勉強法を活用するヒントが、著者の『ニュースステーション』(テレビ朝日)のお天気キャスター時代や大学院時代のユニークな体験や事例、苦労話などを交えて詳しく紹介されています。

 すべては、穴あけから始まる――。「学び直したい!」「新商品を考えたい!」「資格を取りたい!」「セカンドキャリアを考えている!」といった方には、とくにお勧めしたい一冊です。

 

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(河合さんが気象予報士試験の勉強で作成した「穴あけ」ノートの実物)

 

(担当 三田)

目 次
第1章「穴あけ」勉強法とは?
第2章「穴あけ」すれば勉強の習慣が自然と身につく
第3章「穴あけ」からアメーバ化で知識を応用できる
第4章「穴あけ」からアナロジーで想像力を鍛える
第5章 強みを発展させてイノベーションを起こす

著者紹介 

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者、気象予報士。 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D.)。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークし、その数は600人に迫る。長岡技術科学大学、東京大学、早稲田大学などで非常勤講師を歴任。著書に『人生を変えるココロノート』(東洋経済新報社)『<他人力>を使えない上司はいらない! 』(PHP研究所)『体調予報』(講談社α新書)など多数。

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時短料理から生まれた家事も仕事もサクサクこなす方法 『サキドリ――じぶん時間ゼロ、ダメ主婦、ダメ社員だった私が人生を取り戻した小さな習慣 』

サキドリ

――じぶん時間ゼロ、ダメ主婦、ダメ社員だった私が人生を取り戻した小さな習慣 

田内しょうこ 著

◆忙しい人にとっていちばんの贅沢=じぶん時間

 子育て中の主婦や、忙しいワーキングマザーにとって、じぶん時間はいちばんの贅沢。子育てしながら料理研究家としてのキャリアを築いてきた著者は、サラリーマン時代はドジなミスばかり、家事でも失敗続き……。

 それが、いまでは、“時短料理の達人”として、料理ワークショップや講演を行うほどになりました。そんな著者が、バタバタして、じぶん時間がまるでなく、ツラかった「昔のわたし」を救いたいという思いから、家事と仕事に使える時間管理、段取り術を公開します。

◆時間管理は終業からスタートすべし

 複数の人が関わる仕事に比べ、プライベートは自分で手っ取り早く改善できる余地がある。プライベートが充実すれば、仕事にも相乗効果がある。そう考えた著者は、終業時を起点にプライベート時間の効率化を目指すようになりました。


 手始めに、ワーキングマザーとなって以来、最大の悩みだった「帰宅後に手早く料理する」という課題を解決するため、先手を打って次の作業を少しこなす「サキドリ」を身につけたのです。それは、独自の時短料理法となり、詳細は前作『時短料理のきほん』にまとめられています。本書では、著者が料理で培った「サキドリ」を、料理からそれ以外の家事、事務作業の効率化、時間管理へと展開していった経緯を綴っています。

◆小さな「できた!」を増やす→ついでを手グセに→じぶん時間が増える

 本書に書かれていることは、じつは段取りや時間管理に長けた人ならば当たり前なこと。でも多くの人はそれがなかなかできません。著者もそのひとりでした。


 それを可能にしたのが、小さなことを試す→できたら喜ぶ→できることは、ついでにやる→ついでの作業に慣れる→慣れたら「手グセ」にする、というサキドリ習慣づくり。あえて高いハードルを与えず、ごく簡単な作業をサキドリすることを繰り返し、5分のサキドリが30分も1時間もの余裕を生み出すことにつながったというのです。
 それって、本当なの?と思った方、まずは、実践してみてください!
(担当 三田)

目 次 
第1章 サキドリは、きゅうりの塩もみから始まる   
第2章 サキドリの時間術── 1日は何時間あるの?
第3章 サキドリ習慣 初級編── 「できた!」を増やす
第4章 サキドリ習慣 中級編── 「ついで」を手グセに
第5章 サキドリ習慣 上級編── いろいろ「サキドル」ともっとラク!
第6章 サキドリの時間術は終業から

著者紹介

田内しょうこ(Shoko Tauchi)

アメリカ・カリフォルニア州のミルズ女子大を卒業後、出版社勤 務を経て料理研究家に。雑誌、ウェブなどのメディアで活躍する ほか、忙しく働く女性や共働き家庭のための食事法や時短術を教 室、セミナーなどで伝える。著書に『時短料理のきほん』(草思社)『働くおうちの親子ごはん』シリーズ(英治出版)ほか.。

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文系不要論は的外れ。文系こそが大フロンティアだ! 『カルチャロミクス―文化をビッグデータで計測する』

カルチャロミクス―― 文化をビッグデータで計測する

エレツ・エイデン ジャン=バティースト・ミシェル 阪本芳久 訳

◆本をビッグデータとして扱い、研究に使う、新しい学問の登場

グーグル・Nグラム・ビューワーをご存じでしょうか。これはグーグル社がスキャンした数百万タイトルの書籍(過去、数世紀ぶん!)から、各年に発行された本に使われている任意の単語・フレーズの使用頻度をグラフに示すというもの。次のURLから、なんと誰でも使うことができます(残念ながら日本語には非対応)。


https://books.google.com/ngrams

 

たとえば、「Tokyo,Japan,Kyoto」と入力すると以下のようなグラフが表示され、それぞれの言葉が各年にどれくらいの頻度で使われたかがプロットされます。

 この技術の登場で、大量の文献をビッグデータとして活用するまったく新しい学問が誕生しました。本を人間ではなく、機械に読ませることにより、人間にはとてもできなかった驚くべきことを調べ、さらに動かしがたい証拠を数値により得ることができるのです。たとえば…

 ◎不規則変化動詞だった「burnt」はいつから「burned」になったか
 ◎使われている単語のうち、辞書にあるのはどのくらいの割合か
 ◎有名人になる人はだいたい何歳から有名になるのか
 ◎「天安門」「トロツキー」などの言葉が検閲で本から消えたことを明示する
 ◎クリスマスのあいさつ「Merry Christmas」はいつから使われるようになったか

 

◆次の科学革命は、“文系”の領域で起こるかもしれない

このように、大量の本を「測定」にかけることができるようになったおかげで、歴史や文学、言語などに関するまったく新しい事実がわかるようになりました。いわゆる「人文科学」にビッグデータが持ち込まれ、測定可能化・定量化されるようになった、とも言えます。

グーグル・Nグラム・ビューワーの開発者でもある本書の著者たちは、このようなビッグデータを使った方法で人間文化を研究する学問のことを「カルチャロミクス」と呼んでいます。この技術により、他にどんなことがわかるのか。人文科学や私たちの文化はどのように変化していくのか……。著者たちはこの分野の現在と未来を明らかにしていきます。

最近、日本政府の大学改編の動きに関連して「文系不要論」が話題になることがありますが、本書を読めば、それがいかに的外れかがわかるでしょう。いまや、人文科学こそが、大きな可能性をもった大フロンティアになりつつあるのです。遺伝学がヒトゲノムのビッグデータにより大きな役割を担うようになったのと同様に、歴史や文学、言語、そして私たちの文化の研究は今後、ビッグデータの活用により想像もできない飛躍を遂げることでしょう。

ビッグデータに興味のある方だけでなく、文学好きや歴史好きにもぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

【本書の解説、「経済物理学における周辺研究」(高安美佐子〔東京工業大学〕)を以下で読むことができます。】

honz.jp

 (担当/久保田)

著者紹介

エレツ・エイデン Erez Aiden

2010年にハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号取得。数年間、ハーバード大のソサエティ・オブ・フェローズ、 Google社の客員研究者をつとめた後、ベイラー医科大学とライス大学の助教に就任し、そこでゲノム・アーキテクチャー・センターを率いた。2009年 にはMITテクノロジー・レビュー誌が選ぶTR35(最もイノベーティブな35歳以下の35人)のひとりに選ばれた。2012年には、合衆国政府が若手研究者に与える最高の栄誉であるPECASE賞を、ホワイトハウスより受けた。この賞は、共同研究者と共にゲノムの三次元構造を調べる技術を開発したことに 対して与えられたもの。ヒューストン在住。

ジャン=バティースト・ミシェル Jean-Baptiste Michel

フランス人、モーリタニア人。科学者、起業家。データ科学企業のクオンティファイド・ラボの創設者。ハーバード大学の準研究員。Google社の客 員研究員を務めたこともある。フランスのエコール・ポリテクニークを卒業。2010年にハーバード大学で博士号取得。フォーブス誌が選ぶ「30歳以下の 30人」のひとりに選ばれた。ニューヨーク、ブルックリン在住。

 

本書刊行までの10年間、両名はともにビッグデータを使って、人間の文化の研究してきた。その研究成果はネイチャー誌、サイエンス誌、ニューヨーク タイムズ紙の特集記事として取り上げられた。彼らが行った講演ビデオは、TED.comで100万回以上の再生を記録している。

 

【著者ふたりによるTEDトーク】

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Amazon.co.jp: カルチャロミクス;文化をビッグデータで計測する: エレツ エイデン, ジャン=バティースト ミシェル, 高安 美佐子, 阪本 芳久: 本

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都会と田舎、両方楽しむ、今人気の「2拠点ライフ」のすべてがわかる本!

週末移住からはじめよう

――田舎に小さな家をもつ2拠点ライフ

友枝康二郎 著

◆週末だけ田舎で暮らしてみませんか?

海や山が好きで、田舎への移住に興味はある。でも仕事や家族の問題など、実際に田舎暮らしにふみきるのはかなり大変、という人は多いのではないでしょうか? 本書はそうした不安や悩みを解決すべく、都会暮らしと両立できるローコストで気軽に始められる、「2拠点ライフ」を中心に、田舎暮らしの新しい形を提案するものです。
著者は現在、八ヶ岳のふもと長野県原村で、「田舎暮らしプロデューサー&ライフスタイルデザイナー」として活動しています。自らも29歳、脱サラ直後に長野県の八ヶ岳のふもと原村に拠点をつくった経験をもち、数多くの移住希望者の相談に乗り、これまでに60組の家族(総勢120人超)が実際に2拠点ライフや移住をスタートしています。
著者のアドバイスの大きな魅力は、単に住む場所だけを紹介することにとどまらず、将来の完全移住も視野に入れ、田舎でどう働き収入を得るか、子どもの教育はどうするか、どう地域関係をつくりコミュニティをつくっていくかも合わせて具体的に提案していることです。こうした積極的な活動の結果、長野県原村は、今、都会からの移住者たちのコミュニティが成長し、田舎暮らしのモデル地区として注目を集めるようになりました。

◆田舎に小さな家をつくってみよう!

さらに著者は今、多くの移住希望者に請われ、本業のグラフィックデザインの経験を生かした「小さな家からスタートできる、新しいスタイルの田舎暮らし、MORISH(モリッシュ)の家」を提案しています。“理想の田舎暮らしの家”として著者自らデザインした250万円から建てられる小屋は、機能性とデザイン性にすぐれ、たびたび新聞や雑誌などでも取り上げられています。本書では、実際に著者がプロデュースした小屋に住んでいる4組の住民の様子も写真つきで紹介しています。よりリアルに移住ライフを感じてもらえることでしょう。

なお、著者のプロデュースする家の詳細な情報は、ブログ「八ヶ岳田舎暮し 移住のススメ MORISH COUNTRY 原村 http://blog.goo.ne.jp/tomodesmo」でも見られます。
本書は、著者自身が2拠点ライフの実践者として経験したことと、長年移住希望者の相談に乗ってきた経験とを融合して書かれているので、移住に興味はあるけど、いきなり田舎暮らしにふみきるのが不安という方や、気軽にプチ移住してみたいという人にとって、とくに有益な情報が満載です。ぜひ多くの方に読んでいただきたい一冊となっております。

<目次>

はじめに
プロローグ 41歳からはじまった「都会←→田舎」2拠点ライフ

1章 八ヶ岳に一目ぼれ、いきおいで土地を買う

八ヶ岳で暮らしてみたい――20歳で思い描いた人生の夢
29歳で310坪の土地オーナーになる
土地がもたらす精神的自由が生き方を変える
土地を買うだけでも八ヶ岳ライフはスタートできる
失敗しない土地選びの条件とは?
原村との出会い
別荘地を選んだ理由
四季を通して、土地の素性を知る
田舎暮らしは若ければ若いほどいい

2章 家は小さく建てて、大きく育てるもの
29歳で憧れのログハウスを建てる
人が暮らす理想的な住まい、ログハウス
ログハウスを建てるには、その特性をよく理解しておくべき
とうとう自分で家の設計をはじめる
250万円でつくれる究極の小屋タイプのスモールハウス
中古住宅で購入費用を安くあげるのも一手
いきなり買うのが不安な人はシェアや賃貸で

3章 都会と田舎、どちらも楽しむ暮らし方
家族、子育ての視点から田舎暮らしを考える
田舎暮らしならではのコミュニティライフ
田舎での子育てほどいいものはない
都会の便利と引き換えに得られる豊かさ
八ヶ岳で収入を得る道はある?
田舎暮らしに踏み切るタイミング
都会の便利と引き換えに手に入れたもの
八ヶ岳カレンダー(1~12月)

4章 はまるとやめられない!セルフビルドの愉しみ
家族の成長に合わせて変化する山の家
キャンピングカー「エア・ストリーム」
とうとうツリーハウスを建てる!
八ヶ岳の森とともに生きる
八ヶ岳で夢の店「ハートヴィレッジ」を開く

5章 そして、僕も完全移住へ 
ライフステージに合わせて働き方、住む場所を変える
完全移住後の気ままな八ヶ岳暮らし
田舎における人づきあいの作法
田舎ではじめた新たなライフワーク
田舎暮らしプロデュースという仕事
移住は人を変える
移住応援ネットワーク「MORISH」を立ち上げる

6章 八ヶ岳で夢を実現した人たち
週末を過ごすセカンドハウスから、完全移住をめざす  高島さんご夫婦/神戸在住
山登りの前哨地としての小屋暮らしで自由を満喫する  恩田真砂美さん/東京在住
週末や長期休暇に家族がつどう田舎の家     杉本さんご家族/東京・大阪在住
これからの子育てを考えて、八ヶ岳に完全移住&転職 林さんご家族/東京から移住

エピローグ 「人生は一度きり」を胸に生きる
おわりに

(担当/吉田)

著者紹介

友枝康二郎(ともえだ・こうじろう)

モリッシュ カントリー代表。ライフスタイルデザイナー。1958年熊本市生まれ。桑沢デザイン研究所卒業後、株式会社HONEYに入社。今のモノ文化の起点となるブランディングやイベント企画、ショップデザインに携わる。20歳のとき八ヶ岳に一目ぼれ。29歳で脱サラし30年ローンを組み、八ヶ岳のふもと長野県原村にログハウスを建てる。その後12年間は家族で週末に通い、41歳で家族が完全移住。自身は平日は東京に住んで働き、週末は八ヶ岳で暮らす本格的な2拠点ライフへ。2011年の東日本大震災を機に53歳で完全移住を果たす。現在は八ヶ岳を拠点にデザインの仕事のかたわら、「田舎暮らしプロデューサー&ライフスタイルデザイナー」として、小さな家からスタートできる、新しいスタイルの田舎暮らしを提案中。東京の家は、東京での活動の拠点としている。原村観光連盟副会長、原村地域創生検討委員会副委員長(2016年現在)。日本グラフィックデザイナー協会会員。

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昨年版より1週間早く刊行!プロ野球ファン必読の決定版ガイド!

2016年版 プロ野球問題だらけの12球団
小関順二 著

※発売日 2016年2月18日

◆40発40盗塁を狙うソフトB柳田、実は大谷より凄い藤浪、覚醒間近のG岡本…話題豊富な今年のプロ野球

 今年のプロ野球は昨年以上に見どころ豊富で、キャンプ地も盛り上がりを見せています。NPB史上初の40発40盗塁を目指すソフトバンク柳田。同じく、NPB史上初の2年連続トリプルスリーに挑むヤクルト山田。体重が100キロを超え、進化が止まらない大谷。ヤクルト山田、西武森友哉など屈指の強打者たちが「大谷より凄い」と恐れる阪神藤浪。日米通算200勝が間近の広島黒田。巨人高橋監督VS阪神金本監督など、若手新監督対決。すり足打法を会得し、球界を代表する大砲になりつつあるDeNA筒香。巨人期待の新星・岡本。楽天ドラフト1位、驚異の身体能力を誇るオコエ瑠偉。…などなど、話題が尽きません。
 混戦必至の今シーズン、ペナントのゆくえはどうなるのか? そこで大いに参考になるのが本書、「2016年版 プロ野球問題だらけの12球団」です。

◆4500試合以上を球場で観戦してきた著者による、比類なきガイドブック

 本書は、2000年より毎年「年度版」として刊行され、今年で17冊目を迎えるシリーズです。毎年2月に「選手名鑑」などのプロ野球ガイドが多数刊行されますが、選手のプロフィール紹介がメインの名鑑類とは、本書はひと味もふた味も違います。
 著者はドラフト分析の第一人者で、1988年以来28年間にわたり、常に批評することを意識してプロ・アマ合わせて通算4500試合以上を球場で観戦。その折々に書き留めた膨大な観戦ノートをもとに各球団の戦力を徹底分析しています。一軍のみならず、二軍やアマチュアの試合にも目配りし、選手を長期的な視野で捉えているため、分析の深みが違います。名鑑類では満足できないプロ野球ファンには読み応え十分、必ず満足していただける一冊です。

◆今シーズンの注目ポイントはここだ!

 本書では、12球団ごとに均等にページを割き、各チームの「スタメン分析」「ピッチングスタッフ分析」「2015年のドラフト指名選手の分析」をおこないます。以下、著者の1行寸評。

ソフトバンク─目標は10連覇!巨人V9を凌ぐ偉業に挑戦する!
日本ハム───大谷翔平を前面に押し立て王者ソフトバンクに挑む!
ロッテ────主力2人の移籍が新旧交代の機運を盛り上げる!
西武─────82年以降初の2年連続Bクラス低迷に歯止めをかける!
オリックス──20年ぶりの優勝の前に立ち塞がる主力高齢化の影!
楽天─────本拠地球場の全面天然芝移行に見る脱日本野球!
ヤクルト───守護神のメジャー移籍で勝利の方程式が崩れる?
巨人─────高橋由伸監督は未完の大器・岡本和真を抜擢できるか!
阪神─────金本知憲監督に期待したい3年先のビジョン!
広島─────前田健太のメジャー移籍で先発陣の再整備が急がれる!
中日─────ベテランが退団しても依然としてベテランが中心って!
DeNA─────横浜スタジアム運営会社の買収が勢いをつける!

 この12球団戦力徹底分析に加え、巻頭に3大特集も用意。特集①二軍選手を覚醒させる「社会人レンタル制度」/特集②ソフトバンクの群を抜く「育成力」/特集③フロントによるチーム大改革と“パ高セ低”の深層、という12球団別の分析では扱い切れない重要トピックに鋭く切り込みます。本文240ページ、情報の質、量ともに類のない本書を、是非とも多くのプロ野球ファンにお読みいただければと思います。

 (担当/貞島)

著者紹介

小関順二(こせき・じゅんじ)

スポーツライター。1952年神奈川県生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。2000年より年度版として刊行している『プロ野球 問題だらけの12球団』シリーズのほか、『甲子園怪物列伝』『野球を歩く日本野球の歴史探訪』(いずれも草思社)、『野球力 ストップウォッチで判る「伸びる人材」』(講談社+α新書)、『間違いだらけのセ・リーグ野球』(廣済堂新書)など著書多数。CSテレビ局スカイ・A sports+が中継するドラフト会議の解説を1999年以降、フレッシュオールスターゲームのゲスト解説を2010年以降務めている。昨年4~7月に、旧新橋停車場 鉄道歴史展示室で行われ好評を博した「野球と鉄道」展の監修を務める。

【小関順二HP】http://kosekijunjihomepage.com/

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身心脱落――自分を捨てよ、と繰り返し説く禅の言葉

声に出して読みたい禅の言葉

齋藤孝 著

 「身心脱落」(しんじんだつらく)、「放下著」(ほうげじゃく)という禅語は有名だが、どれも「己を捨てよ」「我欲を捨てよ」という意味である。禅の基本に「己を捨てよ」という考え方があって、これを繰り返し禅は説いている。

 本書で岩波文庫から出ている『弓と禅』という大正時代に日本に来たドイツ人ヘリゲルの文章を引用している。和弓を習っていたヘリゲルが名人から「的に当てようとしてはいけない」「自然に矢は放たれる」という真髄を会得するところ。「いま゛それ゛が射ました」と名人が言う。それとは何か、自分を超えた何からしい。小さい自分など捨ててしまえという教え。西洋人にはこれが新鮮に響くらしいのである。

 本書でも取り上げている「十牛図」という禅の悟りへの道筋を描いた絵がある。「第一 尋牛」(牛を探しに行く)、「第二 見跡」(牛の足跡を見つける)から始まってついに牛を見つけ(「第四 得牛」)、「第六 騎牛帰家」(牛に乗って家に帰る)。そして「第七 忘牛存人」(家に帰って牛を忘れる)、ここまではいいのだが、「第八 人牛倶忘」に至って、探していた牛も探していた自分も忘れられるという境地に達する。苦労して牛を得た果ては牛も人もいない。絵は真っ白である。これを見て現代ドイツの哲学者ハイデッガーは感心したという。探している主体も探している客体もともになくなる「人牛倶忘」(にんぎゅうぐぼう)という境地こそある種の到達点であるという考え方は西洋にはないものなのだろう。

 西洋文明の行き詰まりが見える二十世紀後半以降、禅は欧米人にとって相変わらず魅力的な哲学らしい。その最大の魅力は「己を捨てよ」ということらしい。

(担当/木谷)

著者紹介

齋藤孝(さいとう・たかし)

一九六〇年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程を経て、現在、明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法。著書に『宮沢賢治という身体』(宮沢賢治奨励賞)、『身体感覚を取り戻す』(新潮学芸賞)など多数。『声に出して読みたい日本語』(毎日出版文化賞特別賞、草思社刊)がベストセラーとなり、日本語ブームを読んだ。近著に『声に出して読みたい古事記』(草思社刊)、『雑談力が上がる話し方』などがある。

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「一発屋で終わる人」と「終わらない人」の違いは?

マインドセット ――「やればできる!」の研究

キャロル・S・ドゥエック 今西康子 訳

◆「成功心理学」の古典的名著、新装完全版で登場!

 同じような能力を持っていても、一度の失敗で諦めてしまう人と、失敗の原因を究明して次につなげる人がいる。一度の成功体験にとらわれて次につなげられない一発屋の人と、何度も成果を達成できる人がいる。問題がむずかしいとやりたがらない子、むずかしい問題ほど目を輝かせる子がいる。

 それらの違いは? 本書によれば、心のあり方(マインドセット=mindset)にあります。

 本書は、マインドセットのパイオニアとして知られるスタンフォード大学心理学教授キャロル・S・ドゥエック博士による世界的ベストセラー“MINDSET”の新装版。旧版『やればできる!の研究』では、カットしていた企業経営者とアスリートに関する2つの章を復活させ、完全版として刊行しました。

◆しなやかマインドセットvs.硬直マインドセット

 著者のドゥエック博士は、教育心理学者として、能力は同じでも結果に差が開いてしまう子がいるのは、なぜなのか、という疑問から20年以上にわたり調査・研究を重ね、人間のマインドセットには「しなやかマインドセット(=growth mindset)」vs「硬直マインドセット(=fixed mindset)」の2種類があることをつきとめました。

 そして、学業、芸術、ビジネス、スポーツ、恋愛、人間関係など、あらゆることで成果を出せるかどうかは、「その人の心の持ちよう、すなわち、マインドセットがしなやかであるかどうかで決まる」と結論づけたのです。

 昨今、教育の世界では、IQ(知能指数)に代表される認知的特性よりも、レジリエンス(逆境力)や粘り強さといった非認知的特性が重視されていますが、本書はその重要性を認識させるきっかけをつくった作品の1つでもあります。

◆「がむしゃらな努力」は硬直マインドセットの典型

 本書に一貫して流れるのは、「マインドセットは自分しだいでいつでも変えられる。やればできる!」というドゥエック博士の信念とも言うべきメッセージ。と同時に、博士は、がむしゃらな努力を続けることの無意味さも強調します。失敗の原因に向き合うことなく、ガンバリズムだけで無茶な努力をすることは、しなやかマインドセットとは対極にある硬直マインドセットの証左と言い切ります。読み進めるうちに、成功や失敗の意味だけでなく、努力の位置づけも変わって見えてくることでしょう。

 分野、テーマごとに「しなやか」と「硬直」という2つのマインドセットを著名人の具体例も交えて、わかりやすく対比させる構成の本書ですが、章末にはマインドセットをしなやかにするためのエクササイズも紹介されています。読んだその日から、ご自分のマインドセットについて捉えなおす機会を与えてくれることは間違いありません。

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(担当/三田)

著者紹介

キャロル・S・ドゥエック

スタンフォード大学心理学教授。パーソナリティ、社会心理学、発達心理学における世界的な権威。イエール大学で心理学博士号(Ph.D.)を取得後、コロンビア大学、ハーバード大学で教鞭を執り、現在に至る。人間の思考様式への関心は、30年来で、モチベーション、人間関係、メンタルヘルスに関する研究で大きな業績を上げてきた。

訳者紹介

今西康子(いまにし・やすこ)

神奈川県生まれ。訳書に『ミミズの話』『ウィルス・プラネット』(いずれも飛鳥新社)、共訳書に『眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く』(草思社)などがある。

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