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草思社のblog

ノンフィクション書籍を中心とする出版社・草思社のブログ。

ことわざの解説書でもなく新しいライフスタイルの提唱か 『ことわざ生活 あっち篇 こっち篇』絵・ヨシタケシンスケ 文・あかいわしゅうご

児童書 日本文学(評論・随想)

ことわざ生活 あっち篇 こっち篇

ヨシタケシンスケ 絵 あかいわしゅうご 文

 この本が生まれたのは、あかいわしゅうご(赤岩州五)さんとヨシタケシンスケさんのコラボレーションがうまくいった結果です。お二人は二十年来の知己ということですが、これが初めての本格的共著です。茅ケ崎に住んでいた時の隣人で、それ以来家族ぐるみの付き合いがあるそうです。この現代の家族生活を観察した絶妙なユーモアや幸福感は、お二人の合作から生じたものと思われます。
 ヨシタケシンスケさんのイラストはことわざの解説でありながらそれを超えているところが面白く、従来のことわざ解説書を逸脱して現代の風俗や社会現象にまで踏み込んでいることがユニークです。例えば「果報は寝て待て」のところには「え、寝るだけで儲かるの」
 「そうです。この金運枕、今ならお買い得です」というセリフとともにインチキセールスマンの絵が添えられています。「月夜に提灯」ということわざには「無用の長物」と同じとあり、「あってもなくてもミュージアム、惜しまれずに閉館」というキャプションとともにいかにも無駄そうな地方の箱物建造物が描かれています。
 それと最大の特徴は先に述べたような現代生活の日常の一コマ、これはヨシタケさんが最も得意とするところですが、子供やお年寄りがたくさん登場して、家族生活を謳歌している幸福感があふれていることです。ことわざというのはもともと庶民の処世術の精華であり、日本人の伝統的生活に根差したものです。この本には失われつつあるとはいってもまだ健在な小さな生活の楽しみ方が、日本人特有の細やかな感性の中で描かれています。現代の生活の中にことわざの精神を生かすといった趣があり、まさに「ことわざ生活」なのです。
皆さんもこれを読んで、小さなことに喜びを見出す「ことわざ生活」に目覚めてみませんか。

(担当/木谷)

著者紹介

ヨシタケシンスケ

1973年神奈川県生まれ。筑波大学大学院卒。日常のなにげないひとコマを特異の視点で切り取ったスケッチ集などで活躍。『りんごかもしれない』で絵本デビュー。MOE絵本屋大賞1位となる。ほか絵本に『りゆうがあります』『もうぬげない』など。2児の父。

あかいわしゅうご

赤岩州五。1948年長崎県生まれ。同志社大学卒業。編集者。編著に『考える力がつく子ども地図帳 日本』、著書に『クマを追え!ブレット』など。

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ことわざ生活 あっち篇 | 書籍案内 | 草思社

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