シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術
――世界で通用する20の普遍的メソッド
吉岡友治著
「論理的な文章に自信がない」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか?
それもそのはず。なぜなら日本の小中学校の教育では、読書感想文や作文の授業などで、自分の感情を文学的に書くことが良しとされ、自分の考えを論理的に書く訓練の機会がほとんど無いからです。
本書は、そうした論理的文章に苦手意識を持っている多くの日本人のために、シカゴ大学で生まれた世界標準のロジカルライティングの作法「シカゴ・スタイル」のエッセンスを紹介するものです。
シカゴ大学はオバマ大統領の母校としても有名ですが、1890年の創設以来、ノーベル賞受賞者を実に89名も輩出してきたアメリカ屈指の名門大学です。「シカゴ・スタイル」は、大学創立まもない1890年代、シカゴ大学出版局の校正者が、文章作成上の規範的スタイルを1枚の紙にタイプしたのが、そもそもの始まりと言われ、その後時代の要請に即して改訂を繰り返し、100年以上たった今なお、世界中で広く用いられている論理的文章のスタイルの基準になっています。特にアメリカで博士論文を書く人なら必ず参照しなければならないと言われている定評がある方法です。本書ではその中から特に日本人に役立つメソッドとして20個を紹介します。
この20のメソッドは、英語でも日本語でも共通する、論理的な文章を書くための基本となる普遍的なものです。例えば、①読者の知りたい内容から先に書く、②接続詞を上手に使う、③しりとりの流れをつくる、④結論は解決の繰り返し、⑤根拠を一つずつ検討する…など、ちょっと意識するだけで、書き方がまったく変わっていきます。
なお、本書では、学術論文だけでなく、ブログや雑誌記事、政治家の答弁などバラエティに富んだ文章を題材に使っており、日本人の視点に合わせ、楽しみながら論理力が身に付けられるようになっています。
本書で身に付く、どこでも、どんな相手にも100%通じる論理力は、これからの時代を生き抜くための強力な武器になることは間違いありません。
(担当/吉田)
著者略歴
吉岡友治(よしおか・ゆうじ)
1954年宮城県仙台市生まれ。東京大学文学部社会学科卒、シカゴ大学人文学科修士課程修了、比較文学・演劇理論専攻。代々木ゼミナール講師を経て、現在、インターネット講座「VOCABOW小論術」校長。ロースクール・MBA志望者などを対象に文章、論理の指導を行うほか、企業でもロジカルライティング指導を行っている。
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